ビートルズの名曲 Strawberry Fields Forever。この曲の難解で謎めいたこの曲の歌詞には、「何かありそう」感が漂っています。 この曲の歌詞が意味する本当のところを、「幼少のころを歌った」というジョンの言葉をヒントに探ってみました。
Strawberry Fields Foreverってどんな曲?
ポールマッカートニーのPenny Laneと一緒に両A面シングルとして1967年に発売された曲です。Penny Laneとは対照的に、ちょっと取っ付きにくい曲ではありますが、聞けば聞くほど味わいが出てくるジョンの名作。
ジョンレノンの中期の傑作とも言われていて、サイケデリック時代のビートルズの代表曲のひとつです。
この曲のタイトルになっているStrawberry Fieldsとは、ジョンが幼いころ、よく遊びにいったという実在した孤児院のことで、少年ジョンレノンの心を癒してくれる場所だったようです。
そのころの思い出をモチーフにして作られたのが、このStrawberry Fields Forever。
両親と離れ離れになって暮らしていたジョンの生い立ちと相まって、サウンドのみならず歌詞も注目される曲です。
謎めいた歌詞に込められた「なんかありそう」感
そうです。
難解で謎めいたこの曲の歌詞には、「何かありそう」感が漂っています。
だからファンは、歌詞の行間を無理やり読んで、いろんな解釈をする。それが楽しいんですね。これもまたビートルズの楽しみ方のひとつです。
ただ、この曲の歌詞については、もっと単純なんじゃないかと。意味深げで謎めいた歌詞っぽく見えますが、実はもっとストレートなんじゃないかなと・・・。
この曲の歌詞が意味する本当のところを、「幼少のころを歌った」というジョンの言葉をヒントに探ってみました。
歌詞の解釈はジョンレノンの言葉がヒント
ジョンの言葉の通り、単純に幼少の頃を歌った曲だとします。
ジョンがStrawberry Fieldsに行く理由は、“nothing to get hung about”な場所だからです。つまり、怒られる心配がない場所です。
ジョンを叱るのは、当時母親の代わりにジョンを育ててくれていたミミおばさんです。彼女に怒られる心配がない場所にジョンは逃げているのです。
その怒られる理由は何だったのか?
それが「おねしょ」だったのではないかと。
無理やり行間を読むとそう思えてきます。1番の歌詞でmisunderstanding all you see(目に見えるものはすべて間違いだ)とジョンは言います。もっともらしく聞こえますが、子供の言うことです。おおかた、おねしょでもしたのでしょう。
怒られたくないもんだから、布団を目の前にしてその事実を否定します。でも、おねしょは事実だから怒られてしまいます。
ミミおばさんに「お兄ちゃんになれないよ」とでも叱られたのでしょうか。
It’s getting hard to be someone
But it all works out
It doesn’t matter much to me
「偉い人になれなくてもいいもんね」と開き直っています。
反抗的で実にジョンレノンっぽいです。
I think er no, I mean er yes 歌詞に込められた葛藤
反抗的だけど優しいジョンは、ミミのために「もうおねしょしない」と、木の上で自分に誓ったのですが、残念ながら次の日も失敗します。
Always, no, sometimes think it’s me
But you know I know when it’s a dream
連日のおねしょです。さすがのジョンも「これは夢だ」と自分に言い聞かせますが、ミミおばさんは布団を指さして怒っています。
「これは何なの!おねしょでしょ!」
さてと困ったジョンレノン。
”I think ,er, no…“と一度は否定するも、”I mean ,er, yes….”とついに観念します。
「お仕置きです」となったところで・・・
やだー!
と、Strawberry Fieldsに逃げ込んだのだのです。その時のことを歌ったのがこの曲。かくしてビートルズ中期の名作“Strawberry Fields Forever”はできあがったのです。
我々人類は、この歌をかれこれ50年以上聞いています。
うーん、深い。
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