ビートルズ(The Beatles)はわずか8年の活動期間中に12枚のオリジナルアルバムを制作しています。そのほとんどが名作と位置付けられ、音楽シーンを変えてきました(興味がある方は年表をご覧ください)
ホント!?
本当です。どのアルバムも非常に評価が高いのです。
と、私がいくらのたまっても信憑性に欠けますので、ここではロックの専門誌『ローリング・ストーン』誌が選出した「史上最高のアルバム500」からビートルズを抜き出して紹介します。
ランキングは『ローリング・ストーン』誌から指名を受けた業界の有識者の投票によるもの。ここではビートルズを抜き出した時の順位と『ローリング・ストーン』誌での順位を併記しています。
ではカウントダウン形式で。
- 第10位 『レットイットビー』(『ローリング・ストーン』誌 392位)
- 第9位 『ヘルプ!』(『ローリング・ストーン』誌 331位)
- 第8位 『ハードデイズナイト』(『ローリング・ストーン』誌 307位
- 第7位 『ミート・ザ・ビートルズ』(『ローリング・ストーン』誌 53位)
- 第6位 『プリーズプリーズミー』(『ローリング・ストーン』誌 39位)
- 第5位 『アビーロード』(『ローリング・ストーン』誌 14位)
- 第4位 『ザ・ビートルズ』(『ローリング・ストーン』誌 10位)
- 第3位 『ラバーソウル』(『ローリング・ストーン』誌 5位)
- 第2位 『リボルバー』(『ローリング・ストーン』誌 3位)
- 第1位 『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』(『ローリング・ストーン』誌 1位)
- 『ローリング・ストーン』誌のトップ10のうちの4枚がビートルズ
第10位 『レットイットビー』(『ローリング・ストーン』誌 392位)
ビートルズ後期のアルバムです。初期のころのようなレコーディングスタイルに戻る"原点回帰"を目論んだ"ゲットバックセッション"から生まれたアルバムです。
『ローリング・ストーン』誌の解説では、バンドが内紛状態にあった中で作られたアルバムとあり、心ここにあらずのまま作られた曲をフィルスペクターがまとめました的なことが書いてあります。
特に高い評価がされているは言い難いですが、それでも名曲が収録されているのでこの順位なのでしょう。何はともあれ全時代のベストアルバム500にランクインです。
第9位 『ヘルプ!』(『ローリング・ストーン』誌 331位)
でました!1965年のアルバム『ヘルプ!』です。個人的には地味だなーと思っていましたが、ベスト500にランクインです。よく考えてみたらHelp!やTicket to Ride、Yesterday収録されていて地味も何もないですね。
『ローリング・ストーン』誌の解説では、ビートルズの新境地を開拓したアルバムではないが、次作『ラバーソウル』に続く道を開いた作品とされています。
「新境地を開拓していない」だと…、ナマイキな。
ジョンが歌詞の部分で新境地に到達してるじゃないか!
第8位 『ハードデイズナイト』(『ローリング・ストーン』誌 307位
マイフェイバリットアルバムが登場です。全曲レノンマッカートニーソングで構成された唯一のアルバムです。陽気さとポップさ、疾走感あふれる初期の名作です。
『ローリング・ストーン』誌の解説では、ビートルズの魅力を余すところなく伝える同名映画のサウンドトラックだと書かれています。
その通りだと思います。この名作を前にして、他に書くことなかったのかな。
第7位 『ミート・ザ・ビートルズ』(『ローリング・ストーン』誌 53位)
イギリスの公式盤ではない『ミート・ザ・ビートルズ』がランクインです。本作から『ローリング・ストーン』誌の順位が大きくジャンプアップ!一気に50位台です。
『ミート・ザ・ビートルズ』はアメリカでのデビューアルバムです。収録曲は『ウィズ・ザ・ビートルズ』のものが中心となっています。
『ローリング・ストーン』誌の解説では、アメリカの人たちの心をわしづかみにした最初のアルバムであり、ジョンとポールのソングライティングチームはとても凄い!ってことが書いてあります。
たぶん。英語は苦手なのであくまで"たぶん"です。
第6位 『プリーズプリーズミー』(『ローリング・ストーン』誌 39位)
くると思ってました。ビートルズの輝かしいデビューアルバムです。ここからすべてが始まったとすれば、39位じゃ低すぎる気もしますが、ともあれ50位以内に飛び込んできました。
『ローリング・ストーン』誌は、このアルバムを偉大なファーストアルバムの1つだと評しています。さらにビートルズはデビュー作ですでに新しいサウンドを発明していたとも書いています。
本作はイギリスで30週連続1位を記録したモンスターアルバムです。我々も30週連続で聞きこみたいところです。
第5位 『アビーロード』(『ローリング・ストーン』誌 14位)
目を疑いました。『アビーロード』が『ローリング・ストーン』誌では14位扱い!?低すぎやしないかい?と。まあ、事実を受け止めましょう。横断歩道アルバムが登場です。
『ローリング・ストーン』誌は、ジョージマーティンの言葉を引き合いにだして、最後の最後に洗練されたすごいのを作ったビートルズはすごいと評しています。ジョンとポールはもちろんジョージが作曲家として開花した的なことも書いています。
うーん、私の中ではもっと順位が高かった。でも残りのアルバムを考えるとまあ仕方ないかな。アルバムジャケット選手権なら文句なしで1位だと思います。
第4位 『ザ・ビートルズ』(『ローリング・ストーン』誌 10位)
シンプルでかつ力強いアルバムの登場です。『ローリング・ストーン』誌で10位にランキングされています。統一性には欠ける印象がありますが、それがまた良いというファンも。つかみどころがないけど何度も聞きたくなるアルバムです。
「制作は楽しいものではなかったが、出来上がってみると非常にいいアルバムになった」というポールの発言を引用して『ローリング・ストーン』誌は、その緊張感が非常に強烈で冒険的なアルバムを生み出したと評しています。
インドで曲をたくさん作りすぎてしまい1枚に収まらなかったってすごいですね。ジョンのIndia,Indiaもこの時に作られたものじゃなかったでしょうか。なぜ未収録!?とてもいい曲なのに。
第3位 『ラバーソウル』(『ローリング・ストーン』誌 5位)
ビートルズだけのアルバムランキングだと異論はございませんが、『ローリング・ストーン』誌のだと5位。第5位ですと!?ということはつまりこのアルバムより上位のアルバムが4枚もあるということじゃないですか。いったいどこのどいつだい?
『ローリング・ストーン』誌は、ポップな部分を維持しながらも深く洗練されているアルバムであると評価しています。ボブディランの影響にも触れ、またインドの楽器シタールの演奏などの実験的試みも評価しているようです。
ビートルズが『ハードデイズナイト』で見せたポップで陽気な殻をこのアルバムでは完全に脱ぎ捨てています。ビーチボーイズの名作『ペットサウンズ』はこの『ラバーソウル』の影響を受けて作られたそうです。
第2位 『リボルバー』(『ローリング・ストーン』誌 3位)
ちなみに『ローリング・ストーン』誌の4位はボブディランの『追憶のハイウェイ61』です。さすがですね。『リボルバー』は第3位でした。調査によってはこのアルバムが堂々1位をとることもあるのですが、まあ仕方ありませんね。
『ローリング・ストーン』誌は、実験的で革新的な点、レコード芸術の魅力を伝える作品で、60年代の進化を見て取れるものと評しています。そしてポールの曲がいい!とのことです。『サージェント~』へ至る重要なステップとなったとも言っています。
レコーディング上の実験云々も見逃せないとこですが、一人のファンとしては、収録されている楽曲のすばらしさを無視することはできません。心地よいサイケデリックなサウンド、美しいバラード、インドっぽい曲。どれをとっても最高です。
第1位 『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』(『ローリング・ストーン』誌 1位)
予想を裏切らない展開ですね。ロックの金字塔が堂々1位です。この『ローリング・ストーン』誌のランキングは1960年代のアルバムを対象にしたものじゃないですよ。オールタイムです。つまり人類史上もっとも評価の高いアルバムなのです。
『ローリング・ストーン』誌は、初のコンセプトアルバムであることに加え、サウンド、ソングライティング、カバーアートがすばらしいと評価。スタジオテクノロジーを極めたアルバムでありロック変革宣言だとも述べています。
異論なしです。でも、何度も言いますが、ビートルズ歴が浅いうちは手を出さないほうが良いアルバムです。頭の中に「???」が並びますよ。このアルバムを「良い!」と感じたとき、ビートルズを究める新しいステージにたっていることでしょう。


『ローリング・ストーン』誌のトップ10のうちの4枚がビートルズ
もう、圧巻としか言いようがないですね。私的には『アビーロード』がトップ10に入っていないのが悔しいですね。まあでも仕方ありません。良いミュージシャンはたくさんいますから。
第1位『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』
第3位『リボルバー』
第5位『ラバーソウル』
第10位『ザ・ビートルズ』
第14位『アビーロード』
第39位『プリーズプリーズミー』
第53位『ミート・ザ・ビートルズ』
第307位『ハードデイズナイト』
第331位『ヘルプ!』
第392位『レットイットビー』
※2019年9月12日閲覧
『ミート・ザ・ビートルズ』がアメリカ版の『ウィズ・ザ・ビートルズ』だとすると、ここにランクインしていないオリジナルアルバムは『ビートルズフォーセール』と『イエローサブマリン』の2枚ですね。
『イエローサブマリン』は仕方ないとして…。
『ビートルズフォーセール』が入っていないのは何故なんだ!
このあたりの理由を『ローリング・ストーン』誌さんに聞いてみたいですね。以上、ビートルズはやっぱりすごかったという内容でした。


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もう少しビートルズを詳しく知りたい方は、歴史を押さえておきましょう。10分で分かるバージョンを用意しております。そして、忘れちゃいけない名曲ぞろいのシングルの歴史もあります。
手っ取り早くビートルズの最高傑作を知りたい方は、ロックの専門誌「ローリングストーン」誌が選出したオールタイムベストアルバムの記事を読んでください。ロックを含むポピュラー音楽史の中で評価の高いアルバムをランキング形式で紹介しています。
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