「名前は知っているけど、ビートルズの凄さがイマイチわからない」
…そんな方も多くいらっしゃるんじゃないでしょうか。長年ファンをやっている人でも、ストレートに凄さを聞かれると言葉に詰まってしまします。
具体的に何が凄いのか?
凄いところはいろいろありますが、ここでは三点にしぼって紹介したいと思います。三点に絞るのなんて無理だぜ!と私の全細胞が訴えていますが、敢えて挑戦したいと思います。異論はあると思いますが、お暇な時間に読んでください。すぐに終わりますから。
まずはメンバー紹介を兼ねて、作曲家という観点からです。Youtubeもやっているので、よければ見ていってください。
凄い作曲家がバンド内に3人もいる!!
これはもう誰もが認めることじゃないでしょうか?バンド内にワールドクラスの作曲家が3人もいること。これがビートルズの凄いところ一点目です。
- ジョンレノン
- ポールマッカートニー
- ジョージハリスン
この3人が同じバンド内に存在しているのです。それぞれが単独でも凄いのに…。これはもう出身地リバプールの奇跡だと言わざるを得ませんね。ざくっとそれぞれが作曲した名曲を3曲にしぼって並べてみました。
▼ ジョンレノンが作った名曲
- A Hard Day's Night
- Strawberry Fields Forever
- Across the Universe
▼ ポールマッカートニーが作った名曲
- Yesterday
- Hey Jude
- Let It Be
▼ ジョージハリスンが作った名曲
- While My Guitar Gently Weeps
- Something
- Here Comes the Sun
こうしてみると壮観ですね。でも、これだけじゃないんですね、ビートルズの凄いところは。ジョンとポールが共同で曲を作っている点も見逃せません。
▼ ジョンとポールの共作
- She Loves You
- I Want to Hold Your Hand
- A Day In The Life
ワールドクラスの作曲家がバンド内に3人もいたら、個性がぶつかり合って大変なんじゃないかと思うのですが、そこはもう愛されキャラのリンゴスターの役割です。ジョン、ポール、ジョージの3人を仲良く機能させていたのは、リンゴによるところが大きいと私はにらんでいますが、いかがでしょうか?
次の凄いところは、ビートルズの残した圧倒的な記録です。
数字で分かる凄いところ 総売上枚数は10億枚以上!!
10億枚という数字はギネスブックに載っている数字です。でもこの数字、怪しい…、と私はにらんでいます。というのも、この10億という数字がまったく更新されていないんです。確か、1985年にはもう10億と表記されていたような…。
そこからレコードからCDに変わり、さらにアンソロジープロジェクトもあり、ベスト盤『The Beatles1』のリリースもあったので、数字が動いていないわけがないんですね。これはもう、誰も数えていないんじゃないか疑惑です。10億から先は面倒くさいから数えていない?みなさんどう思いますか?
売上枚数もさることながら、もちろんチャートのアクションも尋常じゃないのがビートルズです。アメリカのビルボードで1位から5位までを独占したのは1964年の4月のことです。
- Can't Buy Me Love
- Twist And Shout
- She Loves You
- I Want To Hold Your Hand
- Please Please Me
この記録は、破られることはないだろうと言われています。うーん、凄い。そして、こうしたビートルズの尋常ならざるチャートアクションは決して瞬間最大風速的なものではないっていうのも凄いところ。
8年という活動期間中にビートルズのアルバムが1位だった期間は、イギリスで約3.2年、アメリカで2.8年。つまり、ビートルズ約8年間の活動期間中にアルバムが1位だった期間の割合はイギリスで約40%!アメリカで約35%!(詳しくはこちら)
週次でコロコロとチャートの順位が変わる現在からみると到底考えられない現象ですが、これはまぎれもない事実。そうです。ビートルズは凄いのです。
1960年代当時、ライバルがいなかったのでは?
The Rolling Stonesもいましたし、The Whoだっていました。The Beach BoysもBob Dylanもいます。そしてエルヴィス・プレスリー先輩も復活していました。ライバルがひしめいていた中でのこの数字です。やっぱりビートルズは凄い!!
最後の三点目は、記録以外でビートルズが後世に残した凄いところを紹介します。
数字に表せない凄いところ ロックをアートに昇華させた!!
最後の三点目は、数字であらわせないビートルズの凄いところです。いろいろとあるんですが、まずはロックをアートに昇華させた点からです。
この点、8thアルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』の功績だとされています。ロックの金字塔とされ、非常に高い評価を受けているこの作品は、収録曲からジャケットのアートワークまでがひとつのコンセプトでまとめられているんですね。
ちょっと待って、コンセプトって…?
なんのこっちゃイメージがわきませんよね。まあ、平たく言うと、アルバムをひとつの作品にしたということです。それまでは曲の寄せ集めでしかなかったアルバムを、ビートルズは表現の場として利用し始めたのです。今では普通に行われていることなのでピンとこないかもしれませんが、これもビートルズの功績、凄さのひとつです(『Sgt. Pepper's~~』について詳しくはこちら)。
ここに関連して、ビートルズが残した偉大な功績をもうひとつ紹介します。それは曲を自分で作って自分で演奏したこと。これも今の音楽業界では当たり前に行われていることですよね。でも、ビートルズ以前の音楽業界は、完全分業制。演奏して歌うシンガーと作詞作曲をするコンポーザーが分かれていたんです。この業界の慣習を崩壊させたのもビートルズなんですね。やっぱり凄い!
そして最後に数字に表せないビートルズのとっておきの凄いところをもうひとつだけ。横断歩道をイギリスの歴史遺産にしてしまった点。
ここに関しては多くを語る必要はないかもしれませんね。ビートルズのラストアルバム『Abbey Road』のジャケットです。メンバー4人がわたるあの横断歩道のことです。このビートルズの聖地は、2010年12月にイギリス政府より歴史遺産に指定されました。
ビートルズ、凄すぎますね。
以上、「ビートルズの凄さがイマイチわからない」を解決します…でした。
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もう少しビートルズを詳しく知りたい方は、歴史を押さえておきましょう。10分で分かるバージョンを用意しております。そして、忘れちゃいけない名曲ぞろいのシングルの歴史もあります。
手っ取り早くビートルズの最高傑作を知りたい方は、ロックの専門誌「ローリングストーン」誌が選出したオールタイムベストアルバムの記事を読んでください。ロックを含むポピュラー音楽史の中で評価の高いアルバムをランキング形式で紹介しています。
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