ビートルズの名曲 ビートルズは何を歌っているのか?歌詞の内容を調査

ジョンレノン

ビートルズには名曲が多数あります。当然ですが、英語で歌われています。英語が不得意な私にとって、何について歌っているのか、ちょっとよくわからない場合があります。

  • 恋愛の歌?
  • 失恋?
  • 哲学について?
  • それとも何かの物語?

今回は、ビートルズがリリースしたシングル曲を1曲ずつとりあげ、歌詞をじっくり読み込み、何を歌っているのかを報告いたします。それでは、さっそくデビュー曲から。

YouTubeもやっています。ぜひ、見てください。

Love Me Do

1962年10月にリリースされたこの曲は、愛を懇願しています。歌詞の内容は「好きになってくれー」です。曲、全編をとおして「あなたのことが好きなんだから、好きになってくれー」と言っています。ファンに向けられたメッセージだと考えると、デビュー曲にふさわしい内容かもしれませんね。カテゴリー分けするなら、完全に「惚れたはれた歌」です。

Please Please Me

この曲が訴えているのは、「私がやっているように、喜ばせてくれ!」です。Love Me Do的な懇願ではなく、この曲はやや恋人に対して上から目線。このあたりがちょっとジョンレノンを感じます。Please Me(喜ばせてくれ!)。これだと、ちょっと口調がキツイので先頭に副詞のPleaseを付けてマイルドに。ただ、Please を付けても命令文であることは変わりないようです。これも分類上、「惚れたはれた歌」ですね。

From Me To You

ざっくり言うと「欲しいものがあったら何でもあげるよ」だと思います。さらに「君が欲しがるものは何でももってるよ」とも言っています。歌詞をみるとかなり甘い感じの曲。この時期のビートルズ、歌詞が甘めです。分類するなら「惚れたはれた歌」です。

She Loves You

「フラれたと思ってるだろ?彼女は君を愛してるぜ。喜べよ。」こんな内容が歌われています。なんともおせっかいな歌です。しかもYeah Yeah Yeah と冷やかしている感じもしませんか。ジョンとポールが語っているとおり、三人称にしたてたのがポイント。一人称だと甘みが強すぎますよね。三人称にしたことで、何でも茶化してしまうビートルズっぽさが出ています。分類するならこの曲も「惚れたはれた歌」でしょうか。

I Want To Hold Your Hand

歌詞の内容は「手を握りたい!」の一点突破です。分かりやすくて明快、実に良い曲です。これをあのハードなサウンドに乗せて歌うんですから、そのギャップにしびれます。「恋人になりたい/この気持ちは隠せない」とか言っているあたり、Love Me Doと同系列の懇願系の「惚れたはれた歌」だと思います。ちなみに邦題は「抱きしめたい」。これはナイスな邦題です。

Can't Buy Me Love

「愛はお金で買えない」という内容が歌われています。タイトルは主語のMoneyが省略されていて、本来ならMoney can't buy me Love です。「愛さえあれば何もいらない」という感じのストイックな曲かと思いきや、曲中でダイヤモンドを買ったりしています。なんだったら、「欲しいものはすべて買ってあげる」とも歌っています。

「愛はお金で買えない」から、お金なんていらない、だから使っちゃえ!という理屈です。勝手にストイックなイメージを持っていた曲ですが、ちょっと雰囲気が違いました。「哲学」に分類したい曲です。

A Hard Day's Night

「忙しいけど、家に帰ったらホッとする」という歌です。リンゴスターの何気ない一言をジョンが気に入り、タイトルに採用。朝から夜までの一日丸ごとを意味するDayに、Nightをくっ付いている点に違和感があるそうです。

この曲の主人公は、とにかく忙しい。犬のように働き、丸太のように眠るほど忙しいのです。どうして、そんなに忙しいのかというと、妻/恋人にいろいろと買ってあげるためです。献身的すぎて、かわいそうに思えますが、当の本人は「君さえいてくれれば不満はない」とのこと。騙されてるんじゃないかと心配になる曲です。これも「惚れたはれた歌」かな。

I Feel Fine

「君が恋人でいてくれて、いい気分だ」ということが華麗なコーラスとともに歌われています。いい気分だと喜んでいるのは、この曲の主人公だけじゃありません。しっかりとその「彼女」も喜んでいます。その喜びを抑えきれず彼女は世界中に言いふらします。

「彼はなんでも買ってくれる。ダイヤモンドの指輪だって買ってくれる」

騙されてるんじゃないかと心配になる曲です。これも「惚れたはれた歌」かな。

Ticket to Ride

恋人との別れの曲です。男のほうが一方的にフラれたっぽいです。彼女は電車に乗って去っていくあたり考慮すると、進学や就職といった何かしらのライフイベントがあったのかもしれません。男のほうは未練ある様子ですが、彼女のほうはそうではないようです。いたってクールな様子。やっぱり騙されていた?この曲は「失恋」に分類します。

Help!

10作目のこの曲では、「昔とは違い今は自信がないんだ、だから助けてくれ!」と歌っています。今までの「惚れたはれた歌」とは一風異なり、心の底にある悲痛な叫びがテーマとなっています。作者はジョンレノン。このあたりから自身の心の裡(うち)を歌に込めるようになります。ともすれば暗くなりがちなこのテーマをナイスなコーラスでポップに仕上げている点、さすがビートルズです。分類するとすると何でしょうか、哲学ですかね。

Day Tripper

この曲で歌われている内容は、文面をそのまま捉えると「付き合いたかったけど、彼女は日帰り旅行中なので仕方ない」という感じでしょうか。要するにフラれた理由を「旅行中だから」ということにして強引に納得しようしています。そうなると失恋の歌になります。

ただ、この曲の歌詞はいろんな解釈ができ、中には娼婦をテーマにしてるんじゃないかとか、ドラッグソングじゃないかとか言われています。真相は如何に。

We Can Work It Out

この曲はジョンとポールの合作で、ジョンが歌うパートとジョンが歌うパートで分かれています。まずポールのパートで描かれているのは「口喧嘩」。何か誤解があったのでしょう。なだめてはいるものの、解決しない様子です。なだめているほうも疲れたのか、途中で、もう寝ようみたいなことも言っています。

続くジョンのパートでは、「人生は短いから、喧嘩している暇なんてない」と歌われます。これはいったい誰の目線なんでしょうか。突然、第三者が現れたような…。なんだかオペラのような作品です。分類するとすれば、「惚れたはれた歌」でしょうか。

Yellow Submarine

「黄色い潜水艦での暮らし」が歌われています。いきなりわんぱくキッズ向けの歌です。数あるビートルズ作品の中でも異色のテーマを持つ作品。歌うはリンゴスターです。このほのぼのとした歌い方がまたいいんです。分類するなら「物語」ですね。

Eleanor Rigby

ビートルズも中期に差し掛かると、恋愛ソングじゃない曲も多く見られるようになります。この曲、Eleanor Rigbyもその1曲。ここでは、「孤独な人々」が歌われています。登場するのは、教会で米をひろうエリナリグビーと誰も聞かない説教を書いているマッケンジー神父。「リグビーは教会で死に埋葬されるも墓には誰も来ない/マッケンジーは墓から戻りながら手の泥をぬぐう/誰も救われない」と歌われています。怖いの一言です。分類するなら「物語」でしょうか。

ここまでが前期のビートルズのシングル曲です。歌詞の内容を分類すると、惚れたはれたが8曲、失恋が2曲、哲学が2曲、物語が2曲という結果でした。やはり圧倒的に恋愛ソングが多いですね。さて、後期のビートルズはどうなんでしょうか。後半は次のページへ。


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