【ビートルズが成功した理由】サビ始まりの曲は何曲?数えました!

ジョンレノン

ビートルズが成功した理由はたくさんあるありますが、その中で、たま~に語られるのが、サビから始まる曲が多いからというもの。ビートルズが現役だった1960年代当時、ラジオのチャンネルをザッピングするリスナーに、一瞬で興味を持たせるというのはとても重要だったのでしょう。サビ始まりの曲が多いビートルズはそこにバチン!とハマったというわけです。

でも、これ、本当でしょうか?本当にビートルズの曲ってサビから始まる曲が多いのでしょうか。なんとなくですが、私は違和感を感じます。なので、実際に数えてやろうと思いました。そしてヒマなので数えました。その報告をしたいと思います。ただ、さすがの私も全曲数えるほどにヒマではございませんので、今回は英国リリースのシングルに絞っております。

数えるにあたって、そもそも「サビってなんじゃらほい?」というところからスタートする必要がありました。なので、まずサビを定義づけるところから始めます。

▼ 動画もありますので、よければどうぞ

サビとは「聞かせどころ」のことを言う

Googleの検索窓にバシバシっと「サビとは?」と入力したところ、「聞かせどころ」という回答を得ました。「なるほど、聞かせどころね。そうだと思った。」と強引に納得しようと思いましたが、念のため、サビを英語でなんと表現するのかも検索。すると、"climax"、"high point"、"chorus"、"hook"という回答を得ました。4つもあるのね。

微妙な違いはあるようですが、要するに「聞かせどころ」のようです。でも何となくですが、"hook"はちょっと違うような気がしますが、そこには目をつぶって話を堂々と進めてまいります。それではまずは1965年までの初期ビートルズの作品から。

初期ビートルズのサビ始まりのシングルは10曲中2曲!

Love Me Do

まずはこの曲からです。ポールマッカートニー様による楽曲です。この曲からビートルズの伝説が始まったわけですが、サビから始まる曲ではなさそうです。ご存知、ジョンレノンのナイスなハーモニカで始まります。なので、記念すべき1stシングルLove Me Doは「サビ始まりじゃない!」判定とさせていただきます。

Please Please Me

続いて2ndシングルです。ジョンレノン作のこの作品はLove Me Doに比べると非常にキャッチーな仕上がり。イギリス全土で大ヒットした曲です。でも、イントロは、この曲もジョンによるハーモニカです。ある意味、聞かせどころであると言えばそうなのですが、サビは別の部分にあるので、この曲も「サビ始まりじゃない!」判定とさせていただきます。

From Me To You

From Me To Youは、ジョンとポールの共作です。3作目にしてハーモニカ始まりからの脱却です。印象的な「ラララ」で開始されるこの曲も、どうやらサビ始まりではなさそうです。The Beatles Anthologyの映像でポールがこの曲のサビの部分に触れる箇所があります。

「特にサビのコードが斬新だった。この転調を思いついた時、やった!と思ったよ。」

やっぱりこの曲も「サビ始まりじゃない!」みたいですね。うーん、ここまでサビ始まりは0曲。果たして「ビートルズの曲はサビ始まりが多い!」は真実なのでしょうか。

She Loves You

この曲は、もう間違いなくサビ始まりでしょう。冒頭で連呼されるShe Loves You, Yeah Yeah Yeahという印象的なフレーズは、Yeah Yeahサウンドと呼ばれ、初期ビートルズの代名詞にもなっています。シングル4作目にしてついにサビ始まりの曲です。

あらためてShe Loves Youを聞いてみたのですが、偉大な曲ですね。ハードであり、キャッチーであり、あの冒頭の斬新なフレーズは永遠のマスターピースです。ちなみこの曲はジョンとポールの共作です。

I Wan to Hold Your Hand

続く5作目は、アメリカ合衆国を完全に制覇したこの曲です。意外や意外?ビートルズの初期の代表曲たるこの曲は、サビ始まりじゃないんですね。サビ始まりじゃないけれど、曲の冒頭部分はかなり魅力的!すべての楽器がハネるようにかき鳴らされています。まさに時代を変えた曲にふさわしい冒頭です。

ジョンとポールがアメリカに照準を合わせ、本気を出して作ったこの曲。人々の考え方を変え、世界を変えたこの曲もサビ始まりではございませんでした。

Can’t Buy Me Love

イントロなしのポールのハードな歌声から始まるこの曲は、正しくサビ始まりの曲です。作曲はポール。しびれますね。やっぱりサビ始まりの曲はしびれます。サビから始まっているからか、売上枚数も驚異的です。

イギリスでは予約販売だけで100万枚を突破、アメリカでは210万枚を記録して、ギネスブックにも掲載されています。なお、ビートルズがビルボードチャート1位から5位までを独占したときの1位に輝いていた曲です。すごい!の一言。

A Hard Day's Night

ジョンレノン作のこの曲は、サビ始まりじゃないけれど、かな~り印象的なイントロで始まります。ギターのあのジャーンのイントロ、弾いているビートルズ本人もどうやってあの音を鳴らしたのか分からないようで、再現が難しいようです。サビ始まりじゃないけど、かなり印象的なイントロを有するビートルズの代表曲ですね。

I Feel Fine

この曲もジョンによるもの。サビ始まりじゃないけれど、A Hard Day’s Night同様にギターの印象的な"音"がイントロに用いられています。あの冒頭のうねるようなギターの歪みはフォードバック奏法と呼ばれ、この曲以降、数々のミュージシャンが用いるようになります。この奏法を用いたのはビートルズが初だと、ジョンは晩年のインタビューでおっしゃっておりまして、やっぱりすごいね、ビートルズです。

とまあ、余談は置いておいて、サビ始まりじゃない曲ですね。初期のビートルズの得意技(コーラス)を存分に生かしたとてもいい曲です。

Ticket to Ride

この曲もサビ始まりじゃないですね。1965年4月のリリースされたこの作品は、ジョンレノンによるものです。ビートルズのこれまでのアップテンポなシングル曲とは違い、ミドルテンポのハードな曲です。ジョン曰く「ビートルズ史上初のヘビーな演奏」とのこと。

リンゴのドラミングのすごさを語る際によく引き合いに出される曲で、確かにナイスなドラミングです。ちなみにこのドラムのパターンのアイデアはポールによるものらしいです。本当なのかな?真偽のほどはわかりませんが、ひとつ確かなのは「サビ始まりじゃない」ってことです。

HELP!

初期ビートルズ最後のシングルは、ジョンレノンによるHELP!です。Help!を連呼するあの印象的なイントロは果たしてサビなのか…?いや、サビじゃないような気がする。サビじゃないけど、かなり聞く者に衝撃をもたらすイントロです。ビートルズってこういう工夫が随所にあるからオモシロイんですよ。

心の叫びを歌ったこの曲は、ジョンのお気に入りで、晩年のインタビューでも、再レコーディングしたいと語っていたようです。実現してほしかった!でも、実現していてもサビ始まりじゃないかったでしょう。

ここまでを初期ビートルズのシングルとさせてもらいます。改めて検証してみると、サビ始まりの曲って少ないですね。She Loves YouとCan’t Buy Me Loveの2曲だけでした。次は中期の作品をみていきます。

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