中期のビートルズ(The Beatles)が一番好き!
年代だと1965年から1967年の約2年。アルバムで言うと『ラバーソウル』から『マジカルミステリーツアー』までが中期です。
ビートルズ史の中で最も魅力的な時期。
それが中期です。
このころのビートルズは誰が引っ張っていたのでしょうか?気になりますね。ジョンレノン(John Lennon)かな?ポールマッカートニー(Paul McCartney)かな?…ということで数字で検証してみましょう。
検証する数字はこの二点。
- 曲を作った数
- ボーカルをとった数
"徹底"と銘を打っているので、細かく時代を区分して検証していきます。ということで今回の対象は、中期ビートルズです。中期のアルバムごとに検証します。
最盛期!中期ビートルズのリーダーは誰?
中期ビートルズと言えば、コンサート活動を止めて実験的作品を多く生み出した時期です。名作だらけの時期です。
ロックの専門誌ローリングストーン誌のオールタイムのアルバムランキングのトップ5に3枚のアルバムを送り込んだビートルズですが、その3枚はすべて中期の作品です( 詳しくはこちら)。
中期ビートルズを引っ張っていたのはいったい誰なんだ?
アルバムごとに検証開始です!
『ラバーソウル』
1965年12月にリリースされた6枚目のアルバムです。初期のころのあの疾走感あるビートルズはもういません。どちらかというと"哀愁"を感じさせる作品です。
さて、誰がひっぱっている作品なのか?
- ジョン 作曲数:5曲 ボーカル数:6曲
- ポール 作曲数:4曲 ボーカル数:4曲
- ジョージ 作曲数:2曲 ボーカル数:2曲
- リンゴ 作曲数:0曲 ボーカル数:1曲
結果はジョンレノンでした。
ただ、圧倒的というほどの数字ではありません。ポールも検討しています。しかもこのアルバムには作曲者不明の作品が2曲あります。
In My LifeとWaitです。
もしこの2曲がポールであればジョンと同点です。なので一応結果はジョンですが、もしかしたらポールかもしれないというアルバムです。
しかし、誰が作ったのか覚えていないとは…。
『リボルバー』
ビートルズ7枚目のオリジナルアルバムです。リリースは1966年。個人的に最強のアルバムだと思っています。
コンサートでの演奏を前提に作られていない当時としては画期的なアルバムで、作風はサイケデリック。とにかくジョンの作品が実験的で最高です。
脂ののった良い作品です。牽引していたのは…?
- ジョン 作曲数:5曲 ボーカル数:5曲
- ポール 作曲数:6曲 ボーカル数:5曲
- ジョージ 作曲数:3曲 ボーカル数:3曲
- リンゴ 作曲数:0曲 ボーカル数:1曲
7枚目にしてついにポールマッカートニーです。
僅差ではありますが、作曲数で1曲上回っています。リンゴスターに提供したYellow Submarine分の差でしょうか。ギリギリではありますが、とにかくポールに軍配です。
ジョンとポールが"捨て曲なし"で肩を並べている作品です。最高の作品です。
見逃せないのが、ジョージハリソンです。ここにきて3曲作って3曲歌っています。ポールがジョンを上回り、ジョージがジワリと来ている作品です。
『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』
でました!ロックの金字塔です。8枚目のオリジナルアルバムは豪華絢爛。音楽の万華鏡です。収録曲数は13曲。
前作でわずかながらポールがジョンを上回りましたが、今作ではどうでしょうか。たぶん、というか完全にポールだと思いますが、いちおう見てみましょう。
- ジョン 作曲数:3曲 ボーカル数:3曲
- ポール 作曲数:8曲 ボーカル数:7曲
- ジョージ 作曲数:1曲 ボーカル数:1曲
- リンゴ 作曲数:0曲 ボーカル数:1曲
結果は明らか。完全にポールマッカートニーです。圧勝です。
さすがポール主導のアルバムです。タイトル曲からリンゴの曲、A Day in the Lifeでのジョンとの共演…、さすがです。鳴りを潜めていた初期のころが懐かしい。
ジワリとにじり寄ってきたジョージも1曲のみにとどまっています。
ポールが圧倒的すぎたのでしょうか。
『マジカルミステリーツアー』
正確にいうとオリジナルアルバムではなく、前半6曲のEP盤としてリリースされた作品です。ただ、今はEP盤6曲に近い時期にリリースしたシングルを合わせたU.S.盤が一般的なので、それを採用します。
収録数は11曲です。さて、ジョン?ポール?
- ジョン 作曲数:3曲 ボーカル数:4曲
- ポール 作曲数:5曲 ボーカル数:5曲
- ジョージ 作曲数:1曲 ボーカル数:1曲
- リンゴ 作曲数:0曲 ボーカル数:0曲
僅差ですが、ポールに軍配です。
数字的にはジョンレノンの勢いがなくなってきました。このころになると通説どおりポール主導のビートルズ像が数字の面からも分かります。
ただ、ジョンが怠けていたのかと言えば、そうではありません。しっかりとRainやStrawberry Fields Forever、I Am The Walrusといった名作を作っています。
数字で見る中期ビートルズのリーダーはやっぱりポール!
『パストマスターズ』の曲も含めた結果は以下の通り。
- ジョン 作曲数:18曲 ボーカル数:19曲
- ポール 作曲数:24曲 ボーカル数:22曲
- ジョージ 作曲数:7曲 ボーカル数:7曲
- リンゴ 作曲数:0曲 ボーカル数:3曲
結果はポールマッカートニーでした。二人に初期のころのような差はありませんが、とにかくポールに軍配です( 初期ビートルズのリーダーはこちら)。
数字的にポールだけがグイグイという感じではないですが、通説のままの結果でしたね。ジョージとリンゴもがんばっていますが、あと一歩!( 中期のジョージとリンゴについてはこちらから)
この点をちょっと意識して中期ビートルズを聞いてみるのもいいかもしれませんね。中期のアルバムを含め、オリジナルアルバムについて、ちょとっした解説をしておりますので参考にしてみてください。
オリジナルアルバムのちょっとした解説はこちらから
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