後期ビートルズのリーダーはジョン?ポール?ジョージ?【作曲数とボーカル数で比較】

1968年-1970年(後期)

アビーロード(Abbey Road)50周年!令和元年盛り上がりましたねー。約50年ぶりに1位を獲得したようで、改めてビートルズの存在をデカさを感じました。

令和2年、レットイットビー(Let It Be)50周年はあるのでしょうか?

映画の情報はチラホラ耳にしますが、アルバムのほうの情報は入っておりません。アビーロードのときも結構直前だったので、レットイットビーも期待しましょう。

…と言うことで今回は後期ビートルズ(The Beatles)に焦点をあてます。年代だと1968年から1970年の約2年。アルバムで言うと『ザビートルズ』から『レットイットビー』までです。

 初期?中期?後期?時代区分の詳細はこちら 

後期ビートルズのリーダーは誰なのか?

ジョンレノン(John Lennon)かな?ポールマッカートニー(Paul McCartney)かな?数字で検証してみましょう。

検証する数字はこの二点。

  1. 曲を作った数
  2. ボーカルをとった数

"徹底"と銘を打っているので、細かく時代を区分して検証していきます。ということで今回の対象は、後期ビートルズです。アルバムごとに検証します。

後期ビートルズのリーダーは誰?

ポップで疾走感あふれる初期、豪華絢爛な中期を経て、原点回帰を目指した後期ビートルズ。この時期のビートルズを牽引していたのは誰なのでしょうか?

ジョンレノン?ポールマッカートニー?

通説ならばポールマッカートニーですが、意外とジョンも健闘してるんじゃないかな。ジョージハリソンの台頭もありますしね。

リーダーじゃないにしても、リンゴスターはどうなだろう…なんてことが気になります。しっかり検証していきましょう。

『ザビートルズ』 通称:ホワイトアルバム

1968年にリリースされた2枚組のボリュームたっぷりのアルバムです。収録曲は30曲!!

余談ですが、当時2枚組であってもたいして曲が収録されていなかったり、収録曲が10曲以下のアルバムがあったりする中で、ビートルズはきっちりと仕事をしてくれています。こういうところがプロなんですねー。

さて、このホワイトアルバムです。誰がグイグイ引っ張っていたのでしょうか。

  • ジョン 作曲数:13曲 ボーカル数:11曲
  • ポール 作曲数:12曲 ボーカル数:12曲
  • ジョージ 作曲数:4曲 ボーカル数:4曲
  • リンゴ 作曲数:1曲 ボーカル数:2曲

接戦です!

作曲数だとジョンが1曲上回り、ボーカル数だとポールが上回る結果です。

ビートルズの黄金ルールとして、"基本的に作った人が歌う"というものがあります。そのルールに従ってみてみるとジョンの数字が少々おかしい…。作曲数とボーカル数に2曲の差があります。差はどこにあるのでしょうか。

Good NightとRevolution9でした。

前者はジョンがリンゴにプレゼントした曲ですが、後者はジョン曰く「革命を絵にしたもの」で歌詞はありません(ミュージック・コンクレートと言うらしいです)。

なので、この2曲分だけポールよりもジョンがやや貢献しているというのがホワイトアルバムです。

『イエローサブマリン』

リリースは1969年。ビートルズ史上、最も謎めいたアルバムで、唯一No.1を獲得していないアルバムです。

収録曲は13曲。ただ、後半の6曲はオーケストラです。なのでこちらは対象外。

前半の7曲を対象にします。

  • ジョン 作曲数:2曲 ボーカル数:2曲
  • ポール 作曲数:2曲 ボーカル数:1曲
  • ジョージ 作曲数:2曲 ボーカル数:2曲
  • リンゴ 作曲数:0曲 ボーカル数:1曲

ジョン、ポール、ジョージが横並び!

ポールのボーカルが他の二人よりも1曲少ないのは、Yellow Submarineをリンゴが歌っているため。このアルバムでイニシアチブをとっていたのは誰?悩ましいところです。

そもそもこのアルバムはビートルズが意図して作った作品ではないため、ノーコンテストにしたいと思います。収録曲が制作された時期もバラバラですしね。

Yellow SubmarineとAll You Need is Loveのように他作品とのカブリもあります。

ということでノーコンテスト!

『アビーロード』

1969年にリリースされた作品です。レコーディングは『レットイットビー』よりも後なので実質的にはラストアルバムです。

収録曲は17曲。後半のメドレーがどう影響するのか!

  • ジョン 作曲数:6曲 ボーカル数:5曲
  • ポール 作曲数:8曲 ボーカル数:8曲
  • ジョージ 作曲数:2曲 ボーカル数:2曲
  • リンゴ 作曲数:1曲 ボーカル数:1曲

ポールマッカートニーに軍配です。

ジョンとポールに焦点を当てると、前半(A面)のI Want You(She So Heavy)までは…

  • ジョン 作曲数:2曲 ボーカル数:2曲
  • ポール 作曲数:2曲 ボーカル数:2曲

ヒリヒリするほどのイーブンです。

やはり後半のメドレーで差がついたようです。Long Oneと呼ばれるメドレーの内訳は…

  • ジョン 作曲数:3曲 ボーカル数:3曲
  • ポール 作曲数:5曲 ボーカル数:5曲

と、やはりメドレーで差がついています。そしてダメ押しのHer Majestyです。これで完全にポールに軍配があがりました。

さすが策士ポールです。

『レットイットビー』

リリースは1970年。涙のラストアルバムです。ちなみにこのアルバムだけプロデューサーがジョージマーチンではありません。フィルスペクターです。

この時の出会いが、ジョージのソロアルバム『オールシングスマストパス』(フィルスペクターのプロデュース)に繋がります。

とにかく『レットイットビー』です。収録曲は13曲。さてグイグイは誰?

  • ジョン 作曲数:2曲 ボーカル数:5曲
  • ポール 作曲数:4曲 ボーカル数:4曲
  • ジョージ 作曲数:2曲 ボーカル数:2曲
  • リンゴ 作曲数:0曲 ボーカル数:0曲

まあ、数字的にはポールマッカートニーでしょうか。

さすがに『レットイットビー』です。ジョンのやる気のなさがうかがえる数字となりました。それにしても不思議なアルバムです。

リバプールの民謡 Maggie Maeがあったり、ジョンとポールが10代のころに作ったOne After 909が入っていたり。ちなみにOne After 909の作者はジョンとポールで意見が分かれています。

数字で見る後期ビートルズのリーダーは僅差でポール!

『パストマスターズ』の曲も含めた結果は以下の通り。

  • ジョン 作曲数:27曲 ボーカル数:26曲
  • ポール 作曲数:28曲 ボーカル数:27
  • ジョージ 作曲数:12曲 ボーカル数:12曲
  • リンゴ 作曲数:2曲 ボーカル数:4曲

結果は僅差でポールマッカートニーでした。

個人的に意外だったのはジョンも結構働いていたこと。作曲数とボーカル数の合算値でみると、ポールとの差はたった2曲です。『アビーロード』のメドレーがなければアブナイところでした。

ということで、後期ビートルズは僅差でポールマッカートニーでした!

この点をちょっと意識して後期ビートルズを聞いてみるのもいいかもしれませんね。後期のアルバムを含め、オリジナルアルバムについて、ちょとっした解説をしておりますので参考にしてみてください。
オリジナルアルバムのちょっとした解説はこちらから

ちなみに初期と中期のリーダーの検証はこちらから確認できます。

 初期ビートルズのリーダーは誰?

 中期ビートルズのリーダーはポール?

後期、ジョージの台頭も目立ったのですが、数字的にはやっぱりレノンマッカートニーには及びませんでした。残念。


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