後期ビートルズの主導権を握ったポールが作曲数でも台頭!
上のグラフを見れば一目瞭然ですね。アルバム『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』以降だと、8曲の差をつけてポールの勝利です。
まず『サージェント』で大きく差を開け、そのままポール主導の『マジカルミステリーツアー』に持ち込み、曲数を稼ぎます。ホワイトアルバムで1曲差でジョンに逆転を許したのは、二人のインド滞在期間の差でしょうか?
『イエローサブマリン』で引き分けた後、『レットイットビー』、『アビーロード』で完勝。『アビーロード』でメドレーを持ってくるあたりが技巧派です。後期ビートルズはポールでした。
前期のジョン、後期のポール。そして意外と少ない共作
ジョンは前期でポールは後期という結果が分かりました。後期での作曲数の少なさがジョンレノン=怠け者説を印象付けているのでしょうか?でも、わずか8曲の差です。他に理由があるのかも…。
ということで、別の視点から。
この調査をしてみて気づいたのは「意外と共作少ないな」ってことです。しかも共作は極端に前期に偏っています。共作は全部で12曲ありますが、うち9曲が前期。後期は3曲のみ。
ジョン単独作の少なさに後期の共作の少なさが印象として加わり怠け者感がでているのかもです。またヨーコオノに心酔する姿、ビートルズ飽きちゃった宣言などの言説が怠け者感を補完しているのかもしれませんね。
いずれにしても作曲数はジョンとポールのデッドヒート。何がすごいって、お互いに影響を与え合いながら、それぞれが異なる作風の曲を作っていること。
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