ビートルズ(The Beatles)の曲は、その革新性とメロディの良さはもちろんですが、歌詞もかなり秀逸のものが多くあります。まあ、忙しい中で作成された曲もあるので、例外的に
何だこれ?
…という曲もありますが、そこはご愛嬌でしょう。ジョージハリスンのSavoy Truffleなんてただお菓子の名前を羅列しているだけですからね。
そんないろいろとあるビートルズの曲の歌詞ですが、個人的に気になっているのが、使われているワードの数です。
どの曲が一番少ないんだろう…?
私だけでしょうか?まあ、少しだけお付き合いください。だいたいのあたりを付けて調べてみました。以下、少ない順にランキングにしてみました。
ここでは、Revolutin9やFlyingのように歌詞がない曲は除いています。あと、Wild Honey Pieは、難しいところですが、あれは歌詞なのか?疑惑がありますので、除いています。
それでは4位からです。
たぶん第4位 23ワード Because
さっそく、"たぶん"がついて恐縮です。"たぶん"を付けたのは、全曲調べてないからです。少なそうな曲を長年の経験と勘、ほぼ勘からピックアップして、その曲の歌詞のワード数を調べておりますので、もしかしたらピックアップしていない曲にも「すくな歌詞曲」があるかもしれないということで、"たぶん"を付けています。
ということで、たぶん第4位は、アルバム『Abbey Road』収録のジョンレノンの作品 Becauseです。あのベートーヴェンの『月光』という曲の譜面を逆さまにして弾いたメロディから着想を得て作られた作品です。
こういうところもジョンレノンってスゴイですね。
ジョンレノンとポールマッカートニーとジョージハリスンの三人によるハーモニーが非常に美しい曲です。
こんな美しい曲がたったの23ワードで作られているんですねー。ということで第4位はBecauseでした。基本、ah~~が多い曲なのですが、ah~~~はカウントしていません。カウントすると24ワードです。
たぶん第3位 19ワード I Wanna Be Your Man
"たぶん"第3位は初期の曲が入ってきました。『With The Beatles』収録のレノンマッカートニー作品 I Wanna Be Your Manです。歌っているのはリンゴスターですね。
ジョンとポールが、リンゴが歌いやすいように、あえて単語数を少なく、繰り返しを多くしたのでしょうか?いや、待てよ。この曲、もともとはローリングストーンズに提供した曲だよな…。何か意図あってのことなのかな。それとも、テキトーに作った?
前々からこの曲の歌詞については、怪しいと思っていたんです。いい歌だなー、なんて無邪気にきていても、あれ?繰り返しが多くね?と気づいてしまうほどです。
私は、この曲が「歌詞すくなビートルズ曲」の第1位じゃないかと思っていたのですが、数えてみると19ワードでした。19ワードもなかなか少ない数ですが、それを上回る曲がまだ2曲もありました。なんかもう凄いですね。
このあたりになると、五七五の俳句の単語数を超えてきそうです。
たぶん第2位 16ワード Hello,Goodbye
続いて"たぶん"第2位です。出ましたHello,Goodbyeです。ビートルズ16枚目のシングルで世界中で大ヒットした曲です。
リリースされたのが1967年の暮れ。時代はサイケデリックムーブメント真っただ中です。そんな中で、ポーンとリリースされたのがこの単純にしてポップな曲です。
時代の流れに反して、こんな曲を作ってしまうポールってやっぱりスゴイですね。ポール的には時代の流れのアンチテーゼ的なことが想いにあったのでしょうか。
いずれにしても、メロディも歌詞も単純です。
ちなみにこのシングルのB面はジョンのI Am The Walrus!!こちらは、サイケデリックど真ん中のような曲ですね。1枚のシングル盤にこんなにも両極端な曲を収録できるのは、古今東西世界中探してもビートルズだけでしょう。
やはりタイプの違うコンポーザーがバンド内に二人以上いるのは大きな強みですね。
そんなビートルズのHello,Goodbyeの歌詞は、なんと16ワードで構成されています。しかも使われているのが、英語の授業の最初のほうで習うごくごく簡単な単語だけというのもスゴイ!
ちなみに、ここでも感嘆表現の"oh"は除いています。また、don'tはdoとnotに分解してカウントしています。
たぶん第1位 12ワード I Want You (She’s So Heavy)
栄えある"たぶん"第1位は12ワードで構成されているジョンレノンの作品 I Want You (She’s So Heavy)です。お見事!!
単語の数に反して、曲はの長さは7分を超えています。もう、グルーヴ感満載のこの曲は、歌詞なんて関係ないすごさが潜んでいます。なんと言っても衝撃的なのはラスト。いつ聞いてもハラハラするのは私だけでしょうか?
それにしても使われているワードは12個だけです。
I
want
you
so
bad
driving
me
mad
It
She
is
Heavy
これだけです。
この単語が組み合わさってあの壮大な曲ができあがっています。なんとも省エネと言いますか、コストパフォーマンスが良いと言いましょうか。
ともあれ、 I Want You (She’s So Heavy)が12ワードで"たぶん"第1位です。
お見事!
以上、【ビートルズの歌詞】単語数が少ない曲ランキング!!でした。ちなみにビートルズの曲を全曲調べたわけではありませんので、ご了承ください。ここであげたベスト4を上回る歌詞の少ない曲を見つけたら、どんどん更新していきます。
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もう少しビートルズを詳しく知りたい方は、歴史を押さえておきましょう。10分で分かるバージョンを用意しております。そして、忘れちゃいけない名曲ぞろいのシングルの歴史もあります。
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