ビートルズのあの名曲を作ったのは誰?アルバム『Let It Be/Get Back』編

1968年-1970年(後期)

ビートルズの楽曲は知っているけど、誰が作ったのかはまではちょっと…。ジョンレノンかポールマッカートニーか、それともジョージハリスンか。もしかしたらリンゴスターかもしれない。

例えば、あの有名な Let It Be はどうだろう…?

楽曲の作詞作曲者を見ると、表記はレノン・マッカートニー。混乱の原因です。ジョン?ポール?どっちが作ったのでしょうか?

今回は、1970年5月にリリースされたアルバム『Let It Be』収録の楽曲を取り上げて、誰が作ったのか?を紹介していきます。基本、歌っているメンバーが作曲を担当しているのですが、声で判断するのも難しいと思いますので、3分ほど見ていってください。

YouTubeもやっています!見ていってください!

 


ジョンとポールのハモリが素敵な Two Of Us

アルバム『Let It Be』のオープニングを飾るのはこの曲 Two Of Us です。作者はポールマッカートニー。ビートルズ内の人間関係がゴタゴタしている中で作られたこの曲の歌詞に登場する「私たち二人/Two of Us」はいったい誰のこと?

ポールは奥さんのリンダのことと言っていますが、「二人には目の前に延びる道よりもずっと長い思い出がある(You and I have memories / longer than the road that stretches out ahead)」といった思わせぶりな歌詞があるため、ジョンレノンじゃないか説も根強く残っています。

「ゴミのひとつさ」 Dig a Pony

2曲目は Dig a Pony です。この作品の作者はジョンレノン。ビートルズの作品に対して辛口品評で有名なジョンは、この曲に対してごく簡単に「ゴミのひとつさ」を言い放っています。確かに、他のビートルズ作品と比べると、さほどクオリティの高さは感じませんが、たまーに聞きたくなる曲です。

宇宙人にも大人気!? Across The Universe

3曲はアルバム『Let It Be』の目玉曲 Across The Universe です。美しいメロディの曲ですが、意外にも作者はジョンレノン。ワイルドなイメージのあるジョンですが、こうした美メロの曲も多数残しています。

インドにどっぷり時代に作られたジョンの最高傑作で、曲の途中で歌われる"Jai Guru Deva Om…" はサンスクリット語のマントラ。神に感謝という意味らしいです。2008年、NASAの50周年に北極星に向けて発信されたのがこの曲。その時に寄せたポールのコメントがこちら。

NASAよくやった。 異星人によろしく。

もしかしたら今頃宇宙人に大人気かもしれませんね。

エゴを皮肉った曲らしい… I Me Mine

続く4曲目の I Me Mine はジョージハリスンによる楽曲です。ビートルズ内の不和からインスピレーションを得て作った曲とのことです。2021年の秋に公開されたゲットバックセッションを見ると、確かに不和はあったようですね。ただ、予想よりも楽しそうなセッションでしたが。

長ーいバージョンのほうが好き Dig It

5曲目は Dig It です。作者は珍しく4人。つまりジョン、ポール、ジョージ、リンゴです。1970年にリリースされた通常版の『Let It Be』に収録された際には、51秒という長さの、ただただ謎の曲でした。でも、2021年に新たにリリースされたバージョン『Get Back』には4分くらいの長さになっており、聞きごたえ十分です。噛めば噛むほど味がでるなかなかいい曲です。

最後のシングル曲にして代表作 Let It Be

6曲目は超有名曲 Let It Be です。この作品の作者はポールマッカートニーです。近年のコンサートでも定番の曲ですね。ビートルズ最後のシングル曲にして代表作です。シングルとアルバムではバージョンが違うので聞き比べをしてみるのも面白いですよ。

ちなみに曲中に登場するマザー・メアリーはポールの母のこと。ポールは14歳の時に母を亡くしており、同じくジョンも17歳の時に母を亡くしています。この悲しい共通点が二人の絆を固めたとも言われています。

リバプールの民謡 Maggie Mae

7曲目、レコードだとA面最後の曲は Maggie Mae です。この曲はビートルズの故郷、港町リバプールの民謡です。港町に集まる船乗りを相手にしていた泥棒娼婦について歌われたものらしいです。ハードな内容の民謡です。

2022年 ポールのGot Back で話題となった I've Got A Feeling

8曲目、レコードB面の最初の曲は、I've Got A Feeling です。この曲はジョンレノンとポールマッカートニーの共作です。別々に作成した楽曲をどーんと合体させて1曲に仕上げています。ジョン&ポール、ともに超一流の作曲家だからこそできる、ビートルズの必殺作曲方法です。

曲のクライマックスは何といっても、ジョンとポールが同時に自分の作った部分を歌っている箇所です。ルーフトップコンサートでも見れましたが、やっぱりカッコイイです。2022年のポールのコンサートツアーでは、ルーフトップの時のジョンの映像と現在のポールが一緒に歌うという、これまたファンにはたまらないサービスがあったようです。

日本にも来てくれ!

ジョンとポールで意見が食い違っている One After 909

9曲目は One After 909 です。この曲は、ビートルズのデビュー前に作成された曲で、作者は不明。ジョンレノン作というのが通説なのかもしれませんが、ポールは共作だといっているようです。

実際のところは、どうなんでしょうね。ゲットバックセッションで見せてくれた曲を完成させる過程から推測するに、この One After 909 は若きジョンが持ってきた原案を、若きポールが一緒に作っていったというのが正解のような気がします。

もの悲しくも美しいメロディ The Long And Winding Road

10曲目はThe Long And Winding Road です。作者はポールマッカートニー。美しいメロディの曲です。ビートルズが事実上解散した後にアメリカでシングル曲としてリリースされ全米1位を記録しています。

また、この曲の仕上がりに関して、ポールが激怒したことは有名です。プロデューサーのフィルスペクターがオーケストラを付け加えたことが原因です。もっとシンプルに仕上げたかったポールにとって、オーケストラは余計だったんだと思います。

洗練されている?退屈? For You Blue

11曲目は For You Blue です。作者はジョージハリスンです。このアルバムで2回目の登場ですね。ブルース調のこの曲の評価は、洗練されているだとか、退屈だとか、いろいろとあるようです。個人的には For You Blue よりも、もう少しキャッチーなジョージの曲を収録してほしかったですね。後に、ソロアルバム『All Things Must Pass』に収録される曲がたくさんあったはずなので。

やっぱりライブで映える Get Back

アルバム『Let It Be』のラストを飾るのは、この曲 Get Back です。作者はポールマッカートニーです。この時期のポールの作曲能力たるや、すごいですね。ライブでの演奏を念頭に置いた作品であるためか、非常にライブ映えする曲です。

ビートルズ最後のライブ、通称ルーフトップコンサートの演奏なんてたまりませんよね。この演奏はアンソロジー3で聞くことができるので、ぜひ聞いてみてください。

まとめ

以上の12曲が、アルバム『Let It Be』に収録曲されている曲です。作曲者の一覧を見てみるとこうなります。

以上、ビートルズのあの名曲を作ったのは誰?アルバム『Let It Be/Get Back』編でした。おしまい。



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