Little Childにジョンレノンが抱くポールマッカートニーへの焦りを見た!
『With The Beatles』収録のLittle Child曲は、リンゴ用に作られたものだったそうです。
ビートルズ内にいろいろあってか、最終的にはこの曲をジョンレノンが歌い、
リンゴは代わりにI Wanna Be Your Manを歌っています。
理由を考えてみます。
- ジョンレノンがこの曲を気に入った
- リンゴ用に作ったのを忘れた
- リンゴが歌うのを嫌がった
- I Wanna Be Your Manのほうをリンゴが気に入った
など、いろいろと想像できますが、少なくともリンゴは曲を提供してもらている身。
「拒んだ説」はなさそうです。あと、性格的にも。
担当曲の変更の経緯はよくわかりませんが、
「I Wanna Be Your Manを歌うことになったから」というのが
Little Childを歌わなかった理由で間違いないと思います。
結果的にI Wanna Be Your Manで良かったなと思うのですが、
疑問は依然として残ります。
リンゴは2曲歌ってはダメなの?1曲限定にしなくてもいいのに…
最終的にLittle Childを歌ったジョンレノンは、
『With The Beatles』でこの曲を入れて7曲もボーカルをとっています。
1曲ぐらい譲っても…と思ってしまいます。でもそれはできない相談でした。
想像に想像を重ねます。
ビートルズのリーダーを自負していたジョンですが、
気づけば、デビュー曲とデビューアルバムの1曲をポールに奪われています。
このままだとポールのバンドというイメージがついてしまう。
バンド内でのジョンとポールの立ち位置、ヒエラルキーの問題です。
ジョンにとって「ビートルズのリーダーは俺だ」と世間に主張する必要があったのです。
この時期やたらとジョンが働いているのが、かねてから気になっていました。
『With The Beatles』は14曲中7曲がジョンがヴォーカルを担当。
次作の『A Hard Day’s Night』も働きまくり、収録13曲中9曲がジョンによるものです。
後期のジョンからは想像できないほどの働きっぷり。
「ビートルズ=ポール」になりつつある世論をひっくり返すべく、ジョンは働きます。
Little Child のような柄じゃない曲まで歌っているあたり、
ポールへの焦りをひしひしと感じます。
Little Child にはそんな思惑が織り交ぜられているのです。
一方、そうしたバンド内政治の犠牲になっていたリチャードスターキーさん。
2019年のツアーでも元気にI Wanna Be Your Manを披露してくれました。
いつまでも元気でいてほしい。
ちなみに、リンゴがI Wanna Be Your Manを歌った理由は、
「ジョンとポールによるローリング・ストーンズへの牽制」だったのではないかと思います。
ストーンズがレノンマッカートニー作品のこの曲をリリースしたのが1963年11月1日。
対するビートルズも同年11月22日にセルフカバーとしてリリースしています。
時期が近すぎる。これは何かありそうです。
そのあたりは、I Wanna Be Your Manの解説で!
Little Child は『With The Beatles』に収録
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