「ビートルズは楽器が下手!!」
…なんてことを聞いたことはないでしょうか。ビートルズを書籍なんかで調べていると、たまーにこんな記述に遭遇します。よくもまあこんな流言が書けたものです。ことの本質が分かっていませんね。
特に、ポールマッカートニー様に至っては、「楽器が下手!!」なんてことはまったく当てはまらない。仮にもし当てはまったとしたら、世界中のミュージシャンは「楽器が下手!!」ってことになってしまいますね。言葉には気を付けたほうがいいです。
そんなポールマッカートニー様。
2020年12月に『McCArtneyⅢ』をリリースするこのこと。楽しみですね。と、言うわけで今回はポールのベースがうなるビートルズの名曲を3曲厳選して紹介いたします。以前も"ベースが冴える曲"を紹介しましたので、今回はパート2です。
ジョージハリスンの名曲にポールのベースあり Taxman
1曲目は1966年リリースのアルバム『Revolver』収録のジョージハリスンの名曲Taxmanです。ちょいちょい気になっているのですが、ポールはジョージの名曲にベースの名演をぶっこんでくると思いませんか?
それは『Abbey Road』のSomething(ジョージの代表作)で顕著になるのですが、中期のこのころにも既に予兆はあったわけです。
ポールとしては、決して目立ってやろうとしているわけでもなく、他人の曲で実験してやろうと思っているわけでもないはずで(私はそう信じています)、ベースで曲を引き立てようとしているんだと思いますが、どうも気になってしまいます。
このTaxmanのベースはクセになります。
Rainほど複雑でなく、Somethingほどメロディアスじゃない。でも、クセになる。クセの強いベースの名演です。
もしかしたらこのベースのフレーズはリードギターよりも目立っているかもしれません。かわいそうなジョージ…、と思って調べてみたら、Taxmanのリードギターはポールでした。
実はけっこうハードめなベース Magical Mystery Tour
2曲目はポールマッカートニー自身の作品です。1967年リリースの『Magical Mystery Tour』収録のMagical Mystery Tourです。
あれ、この曲のベースってどんなのだっけ?そう感じられたかもしれませんね。でも、ちょっと意識して聞いてみてください。滅茶苦茶カッコイイんです。
聞いてみると、実はけっこうハードな感じのベースなことが分かると思います。ベースの音がたたみかけてきます。タイトルがポップな感じなので、そっちにイメージが引っ張られるのですが、実はハード。ちゃんとロックンローラーやっているポールが素敵です。
もっと評価されてもいい曲だと思うのは私だけでしょうか。
\ Magical Mystery Tourは『Magical Mystery Tour』に収録↓/
ピアノも良いけどやっぱりポールのベース Hey Bulldog
厳選3曲のラストはジョンレノン作のHey Bulldogです。1969年リリースの『Yellow Submarine』収録のハードな1曲です(この1曲だけでも『Yellow Submarine』を買う価値あり)。
ビートルズの隠れた名曲です。
ただし、ポールのベースはまったく隠れていません。イントロとエンディング部分のポールのベースは、うねりまくっています。特にイントロ部分が好き。ジョンが奏でるピアノにジョージのギターがからみ、さらにポールのベースがぶつかってどえらいハーモニーを奏でています。
文字で読むより聞けば一発で納得できる演奏です。
歌ってハモってもスゴイビートルズですが、演奏でハモってスゴイ。何なんでしょうね、このジョンとポール、そしてジョージの組み合わせって。やっぱりビートルズっスゴイぜ。
\ Hey Bulldogは『Yellow Submarine』に収録↓/
まとめ やっぱりビートルズは演奏が上手い!
ポールのベースについて、ビートルズ解散後にジョンレノンは次のように語っています。
「今あるベースの演奏の8割はポールのパクリだ」
これはテクニック面を言っているのか、革新性を指しているのか不明ですが、たぶん両方でしょう。世紀の皮肉屋ジョンがこう言うんだからポールのベースがスゴイってことは間違いないでしょう。
ポールのスゴイ!ベースという視点でビートルズの曲を3曲紹介してきました。
- Taxman
- Magical Mystery Tour
- Hey Bulldog
改めて、この3曲を聞いてみると、ポールだけじゃなくジョンもジョージもリンゴスターもみんな演奏が上手いんですね。この3曲だけでもそれが分かります。
ジョン&ポールはもちろん、ジョージのギターだって味がある!リンゴのドラムだってとことん個性的なのです。
誰だ?
「下手!!」なんて言った人は。どこをどう聞いてそう思ったか、聞いてみたいですね。聞き込みが足らない!と説教したくなります。
以上、【厳選3曲】ポールマッカートニーのベースがうなるビートルズの名曲でした。
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もう少しビートルズを詳しく知りたい方は、歴史を押さえておきましょう。10分で分かるバージョンを用意しております。そして、忘れちゃいけない名曲ぞろいのシングルの歴史もあります。
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