ビートルズの名曲たち⑤ 原点回帰から解散までのシングルをランキング!

ビートルズの曲

ビートルズのベストシングルって何だと思いますか?アルバムを買えば全曲そろう今の時代、ビートルズのシングルをあえて買う人はいないと思いますが(売っているのか?)、あらためて彼らのシングル曲のクオリティを探ってみたいと思います。そうすることで…

 

ビートルズが時代を超えて支持されている理由を発見する!

 

本ブログは目的をここに置いています。人種や宗教、言語を超えて、ビートルズに熱狂するしたあの時代はいったい何だったのか?ビートルズの人気を探り、ヒントを見つけたいと思います。

そして大きなお世話かもしれませんが、この時期のビートルズのシングルをランキングして、ベストシングル盤を決めてしまおうという試みです。今回は、ビートルズ後期のLady Madonnaから最後のシングル曲Let It Beまでを紹介します。

うぉーらす
うぉーらす

イギリス国内でのリリースされたシングル盤に限定するよ

 

レノンマッカートニーだけじゃない ジョージハリソンが活躍する後期

Lady Madonna(レディマドンナ)/The Inner Light(ジインナーライト)

ビートルズの17枚目のシングル曲はLady Madonna/The Inner Lightです。B面ながら初めてジョージハリソンの曲がシングルに収録されました!チャートの成績はイギリスで1位、アメリカでは4位とビートルズにしてはあまり振るいませんでした。

Lady Madonnaはイントロのピアノが印象的な曲です。ポールのコンサートではおなじみの曲で、2018年のツアーでも披露してくれました。コンサート映えするノリノリな曲です。

注目すべきはジョージのThe Inner Lightです。インド音楽に傾倒していたジョージが、ついにインドとポップの折衷案的な曲を作ってくれました。ラーガな感じが前面にでているのですがポップです。メロディがいい!ジョンもポールもこぞって絶賛しています。

 

Hey Jude(ヘイジュード)/Revolution(レボリューション)

ついに出ました!ビートルズ18作目のシングルはHey Jude/Revolutionです。Hey Judeはポール作のビートルズの代表曲の1つで、2012年のロンドンオリンピックの開会式でもポールが披露してくれました。

もちろん英米ともに1位を獲得。ビートルズのシングルの中で最も売れた曲です。1968年のアメリカで最も売れた曲です。ちなみにビートルズは1964年にもI Want to Hold Your Handでも年間1位を獲得しています。アメリカで年間1位を2度獲得しているのはビートルズだけです。

オノヨーコ関係でジョンとシンシアがもめている中、ポールはジョンの息子のジュリアンのことをかわいそうに思い、励まそうと作った曲です。ポールは優しいですね。ポジティブな応援歌で、誰が聞いても勇気づけられる曲だと思います。

このシングルで忘れてはいけないのがB面のジョン作のRevolutionです。もともとテンポがスローな曲でしたが、シングル盤収録にあわせてテンポを上げています。スローバージョンはRevolution1としてホワイトアルバムに収録されています。

歌詞が刺激的です。「構造(憲法?)を変える前に、お前の頭の中を変えろ」だとか「毛沢東の写真を持ち歩いてても上手くいかねーよ」だとか、当時の学生運動やおそらくパリの五月革命を皮肉ったであろう歌詞がでてきます。その中で不思議なのが…

Revolutionの歌詞をちょっと抜粋!
But when you talk about destruction
Don't you know you can count me out

ここの歌詞の部分、訳すと「暴力について話すのなら、俺を仲間の数に入れないでくれ」と歌っているのですが、スローなRevolution1バージョンでは、"count me out in"と歌われています。

訳すと「数に入れないでくれ、いや、入れてくれ」です。当然、注目されました。ジョン曰く「つまり、わからないってこと」らしいです。ともあれ、ジョンレノンは時代の動きをとても冷静な眼でみています。

 

Get Back(ゲットバック)/Don't Let Me Down(ドントレットミーダウン)

Get Back/Don't Let Me Downがビートルズ19枚目のシングルです。ともにレコーディング技術を駆使する前のビートルズに戻ろうとした原点回帰の作品です。英米ともに1位を獲得しています。

原点回帰を目指した作品なので2曲ともルーフトップコンサートで演奏されています。個人的にGet Backに関しては、シングルバージョンよりもライブバージョンのほうが好きです。こちらはアンソロジーで聞くことができます。ライブ映えする曲です。

 

 

Don't Let Me Downは、正直普通の曲だな、と思っていたのですが、なぜかハマります。何がどういいのか説明できないのですが、好きな曲です。ルーフトップでのジョンのモコモココートにあこがれた時期もありました。

 

 

The Ballad of John and Yoko(ジョンとヨーコのバラード)/Old Brown Shoe(オールドブラウンシュー)

ビートルズ20枚目のシングルがThe Ballad of John and Yoko/Old Brown Shoeです。チャート的には、イギリスのミュージックウィーク誌で1位、アメリカでは8位とビートルズとしては低調でした。なんとなく、そうだろうなという感じがします。

The Ballad of John and Yokoはもちろんジョンレノン作です。なぜ、シングルにしたのでしょうか?ジョンの子供ジュリアンのために作られたHey Judeですら普遍性をもたすために"Jude"に変更したのに、The Ballad of John and Yokoは実名がばっちりです。

ちなみにレコーディングにはジョンとポールしか参加していません。このあたりをひも解くとこの曲をシングルにした理由がわかりそうなのですが、また別の機会に。

 

うぉーらす
うぉーらす

Old Brown Shoeはジョージの作品だよ。

 

 

Something(サムシング)/Come Together(カムトゥゲザー)

ビートルズ21枚目のシングルはSomething/Come Togetherです。Somethingはジョージハリソン作、Come Togetherはジョンレノン作です。両A面扱いですが晴れてジョージの曲がA面です!チャートはアメリカで1位を獲得、イギリスでは両A面のまま集計がされて2位でした。

Somethingは、もう名曲中の名曲ですね。解散まぎわになってジョージが第三のコンポーザーとしてあらわれました。いままでレノンマッカートニーの曲に隠れ、比較され、苦汁をなめていたことでしょう。それがこの時期に一気に爆発した感じです。

Come Togetherも名曲ですよね。歌詞がI am the Walrusくらすにナンセンスです。冒頭の"shoot"が印象的です。この曲は、ティモシーリアリーという学者(ハーバードでLSDなどを研究)がカリフォルニア州知事に立候補する際の応援歌として作られたものです。その歌の冒頭の歌詞が"shoot(撃て!)"です。

Something/Come Togetherに関して、ポール色が薄いなと思いがちですが、そうではありません。ベーシストとして超一流の腕前を披露してくれています。特にジョージのSomethingで!ジョージの名曲に名演奏をぶつけてくるあたりがポールっぽくてGOODです。

 

 

 

Let It Be(レットイットビー)/You Know My Name (ユーノウマイネーム)

ビートルズ22枚目にして最後のシングル曲がLet It Be/You Know My Nameです。Let It Beはポールの作品で、You Know My Nameはジョンの作品です。アメリカで1位を獲得しますが、イギリスでは最高位2位どまりでした。こんなに名曲なのに謎ですね。

 

うぉーらす
うぉーらす

日本でもっとも売れたビートルズの曲がLet It Beだよ。

それにしても美しいメロディですよね。このLet It Beという曲は。初めて聞いたとき、これ以上いい曲はこの世に存在しないと本気で思いました。今でも思っている節はありますが。誰をもトリコにするド真ん中直球ストレートの名曲だと思います。こんな球なげれるのなら、変化球なんて必要ありませんよね。

美しいメロディにのる歌詞は切ないです。ビートルズの解散は、もう避けられないものとなっていたのでしょう。「なすがまま」という歌詞がなんとも心に沁みます。

一方そのころジョンレノンは、「曲できたぜ。You Know My Nameしか歌詞ねーけど」と、能天気。ジョンが作ったYou Know My Nameという曲は、パロディの連発です。

最後のシングルにこの曲を持ってくるあたりがビートルズっぽいですよね。世界中を巻き込み、多くの人の考え方や生き方を変えたスーパーバンドが最後につけたオチのように感じます。そう考えるとちょっと泣けてきます。

この曲の最後はジョンレノンのゲップで終わります。

 

 

ビートルズが時代に合わせたのか?時代がビートルズに合わせたのか?

Lady Madonnaから最後のシングル曲Let It Beまでの6枚のシングルを紹介してきました。この6枚のシングルに限ったことではないのですが、ビートルズの楽曲は自由で、ふり幅が非常に広い!

ロックンロールあり、バラードあり、サイケデリックあり、パロディあり、皮肉ありと何でもありです。ある意味捉えどころがありません。どこを切り取っても違う絵柄が出てくる「逆金太郎あめ」状態です。

ビートルズは常に変化していました。時代の変化よりもそのスピードは速く、常に先を走っています。時代に自分たちを合わせようとする気は微塵もなかったと思います。メンバー4人が寄ってたかって世界を驚かせてやろうという気で曲を作っていたのではないかと思います。

またYou Know My Nameというパロディソングで締めくくるあたり、実にビートルズっぽい。「今までの全部パロディです。マネしないように!」と言われているみたいな感じがします。私だけ?

忘れてましたが、紹介した6曲のなかから強引にベストシングルを決めます。Hey Jude/Revolutionとさせてください。理由は2曲ともいい曲だからです。少々強引ですが、よろしくお願いします。

以下、原点回帰から解散までのシングルのおすすめランキングです!

1位 Hey Jude/Revolution
2位 Something/Come Together
3位 Let It Be/You Know My Name
4位 Get Back/Don’t Let Me Down
5位 Lady Madonna/The Inner Light
6位 The Ballad of John and Yoko/Old Brown Shoe

ぜひ、参考にしてみてください。

今回紹介した曲はベストアルバム『The Beatles 1967 – 1970』(青盤)でほとんど聞けます!

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