ザ・ビートルズ(The Beatles)。どこかで聞いたことある名前ですよね。ビートルズとは、1960年代に活躍した、世界でも最も成功したバンドです。レコード/CDの総売上は10億枚以上と言われ、数字の面でも世界最強です。今回は、そのビートルズをざっくりと紹介する超入門編。ビートルズとはどんなバンド?高く評価されているのはなぜ?といった疑問に答えていきます。
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ビートルズのメンバーは何人?どんな人がいるの?
ビートルズのメンバーは4人です。ジョンレノン、ポールマッカートニー、ジョージハリスン、リンゴスターです。ざっくりとメンバー紹介です。
ジョンレノン(John Lennon)
ビートルズのリーダー。リズムギターを担当しています。皮肉屋で、切れ味抜群のジョークが特徴。パートナーでありライバルでもあったポールマッカートニーと共同で超有名曲を多数生み出しています。ビートルズ解散後もImagineなどの名曲を世に送りだした天才。
ポールマッカートニー(Paul McCartney)
ビートルズのベーシストのポールは、世界最高の作曲家です。ビートルズの超有名曲 YesterdayやHey Jude、Let It Be はポールの手によるもの。ビートルズ解散後も数々のヒット曲を生み出しており、令和の今もなお現役のモンスターミュージシャンです。
ジョージハリスン(George Harrison)
リードギター担当。ビートルズの仕事人。インド音楽をロックに持ち込んだり、エリッククラプトンなどの外部のミュージシャンをビートルズのレコーディングに招いたりといった功績もあります。
リンゴスター(Ringo Starr)
コミカルで癒し系なリンゴはドラム担当です。リンゴのとぼけたキャラクターがバンドの人間関係を潤滑にしていたと言われています。ちなみにリンゴは芸名みたいなもの。本名はリチャードスターキーといいます。
ビートルズが高く評価されているのはなぜ?
ビートルズって、レコードを世界中にもりもり売っただけのバンドじゃないんです。レコード売上枚数とは別のところでも高く評価されています。どんなところがというと…
- ビートルズのスタイルは後のミュージシャンに多大な影響を与えた
- クオリティの高い楽曲が盛りだくさん!
高く評価されている理由をざっくり言うとこんなところでしょうか。これだけ聞いてもなんのこっちゃわからないと思いますので、それぞれ解説してきますね。まずは後世に影響を与えたビートルズのスタイルから。
自分たちで曲を作って自分たちで演奏するスタイルを確立した!
ビートルズがデビューする前の音楽業界のスタイルとして、曲を作ること演奏/歌うことは別々でした。ビートルズも大きく影響を受けたエルビス・プレスリー先輩もそのスタイルで活躍しており、自分で曲を作っていません。曲を作ることと歌うことは別々なのが当然でした。
そのスタイルを壊したのがビートルズだったわけです。
ビートルズのリリースしたレコードは、自分たちが作り自分たちで演奏しています。アルバムのなかには、カバー曲もあるけれど、シングル曲は自作の曲で!と、こだわっています(詳しくは「ビートルズの超有名曲を作ったのは誰?ジョンレノン?ポールマッカートニー?」を参照)。
「自分たちで作って自分たちで演奏すること」の何が都合がかというと、曲を作ってくれる音楽業界の大人たちがいなくても大丈夫ってところなんですね。歌いたい曲を自由に作って歌えるんです。これが衝撃だったわけです。
「あ、作っていいんだ!」と思った若者もいたでしょうし、「自分たちでも作れるんだ!」と思った若者もいたでしょう。以降、たくさんのミュージシャンがいろんな曲を自分たちで作るようになります。音楽の幅がグッと広がったことは間違いないと思います。
このスタイルは今では当たり前みたいになっていますね。このスタイルを確立したことが、ビートルズのスゴイところのひとつです。
他にも、世界初のプロモーションビデオを制作やワールドミュージックの先駆けとなったこと、自主レーベルを設立したことなんかも、ビートルズの功績だと思います。このあたりの紹介はまた別に機会に!次は「クオリティの高い曲が盛りだくさん!」についての解説です。
ビートルズのベストアルバムはベストじゃない!?
- あの曲が入ってねーぞ
- 分かってねーな
- まさかこの曲をいれていないなんて…
ビートルズほど、ベストアルバムに対してとやかく言われるミュージシャンはいないと思います。どのミュージシャンがベストアルバムを出しても、多かれ少なかれ、マニアな人は批判すると思いますが、ビートルズはそのマニアの数が最高値です。
だからそうした批判を小さくするため、ベスト盤の選曲には何かしらの理由が必要なんです。ビートルズのベストアルバムがこちら。
- The Beatles / 1962-1966(通称:赤盤)
- The Beatles / 1967-1970(通称:青盤)
- The Beatles 1
赤盤と青盤は、ジョージハリスンが選曲したという「お墨付き」により批判をかわしています。The Beatles 1 は、英米で1位になった曲というしばりでの選曲となっています。ベスト盤をリリースするのも一苦労です。じゃあ、それはなぜかと言うと…
良い曲がたくさんあるからなんですね。
ビートルズの場合、シングル化されておらず、アルバムでしか聞くことができない超名曲がゴロゴロとあります。あの有名なYesterday なんかもシングル化されていない曲です(アメリカではシングル化されていますが…)。All My Lovingなんかもそうです。そして音楽史的にも無視できない曲が多数あります。最後にこの無視できない曲を2曲ほど紹介して終わりたいと思います。
ともあれ、シングル曲だけでなく、アルバムにもどっさりと名曲をそろえてきているわけです。しかもそのほとんどが自作の曲。高く評価されないわけがないですね。
Tomorrow Never Knows
アルバム『Revolver』に収録されている作品です。中期ビートルズの典型的なサイケデリックミュージックであり、ぶっ飛んだ曲です。ハウスやテクノの先駆けとも言われるこの曲を、何の情報もなく聞くと、絶対にビートルズの曲だと分からないと思います。
単調なリズム、延々と繰り返されるメロディを聞くとトランスすること間違いなしです。もちろんシングル化もされていなければ、ベストアルバムにも収録されていません。この曲を聞けばビートルズのイメージが変わると思います。そして深みにはまっていくはずです。
A Day In The Life
ロックをアートに昇華さいたと評されるアルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』に収録されている作品です。この作品もサイケデリックな楽曲です。Tomorrow Never Knowsとは一味違ったぶっ飛び方をしています。
楽曲の構成が珍しく、ジョンレノンが作ったパートとポールマッカートニーが作ったパートを合体させて1曲に仕上げています。アルバム『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』が史上最高のアルバムと評価されるのは A Day In The Life の存在が大きく、アルバム全体をまとめ上げる壮大なエンディング曲です。
ここでは、2曲の紹介にとどめましたが、他にもアルバムだけに収録されている名曲はゴロゴロあります。ビートルズってふところが深い!
以上、【ビートルズ入門】ビートルズとはどんなバンド?高く評価されているのはなぜ?でした。おしまい。
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もう少しビートルズを詳しく知りたい方は、歴史を押さえておきましょう。10分で分かるバージョンを用意しております。そして、忘れちゃいけない名曲ぞろいのシングルの歴史もあります。
手っ取り早くビートルズの最高傑作を知りたい方は、ロックの専門誌「ローリングストーン」誌が選出したオールタイムベストアルバムの記事を読んでください。ロックを含むポピュラー音楽史の中で評価の高いアルバムをランキング形式で紹介しています。
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