ビートルズ(The Beatles)のホワイトアルバムはベストアルバムじゃありません。1968年にリリースされたビートルズ10作目のオリジナルアルバムです。ベストアルバムと勘違いされている方はご注意を!
ちなみにホワイトアルバムというのは通称です。正式名称は『ザ・ビートルズ』です。ホワイトアルバムとして親しまれているのはジャケットが真っ白だからです。
前作の『マジカルミステリツアー』や前々作の『サージェント』のカラフルなものからの方向転換180度です。この変わり身の早さがビートルズの魅力でもあるんですね。
なぜビートルズのホワイトアルバムはベスト盤と間違われるの?
ビートルズのベストアルバムにはあの有名な『赤盤』と『青盤』があるからだと思います。赤もあって青もあるなら白もあるんじゃねーの?みたいなノリだと思います。
ちなみに『赤盤』も『青盤』も通称です。正式名称はそれぞれ『ザ・ビートルズ1962年〜1966年』と『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』です。なんとも味気ない。
整理すると『赤盤』と『青盤』はベストだけど、ホワイトアルバムはベストじゃなくオリジナルアルバムです。お間違えなく。
じゃあこのホワイトアルバムはオリジナルアルバムとして評価はどうなんだろう?気になりませんか?気になりますよね?
ビートルズのホワイトアルバムは"世界で4番目に売れたアルバム"
アメリカレコード協会(RIAA)がそう認定しております。そして2枚組の作品では世界で1番売れているようです。そうです。ベスト盤の『赤盤』や『青盤』よりも売り上げ枚数は多いのです。ベストを超えているアルバムなのです。
もちろん売り上げ枚数だけでその作品を評価することはできません。売れていてもショボい曲しか入っていなければ話になりませんよね。ご安心を。そこはビートルズです。佳曲だらけ。もっと売れてもいいんじゃないの?って感じがします。
ビートルズのメンバー4人の個性が光るアルバムです。
二大派閥であろうジョン派とポール派を満足させるのはもちろんですが、ジョージ派の気持ちにも応えてくれるアルバムです。リンゴ派も大丈夫。彼の初作詞作曲作品が収められています。
ホワイトアルバム収録の曲をダイジェストで紹介!
ホワイトアルバムには30曲のすべてに触れられないので、ここでは各派閥から1曲ずつ私のおすすめを紹介します。
まずはジョンレノン(John Lennon)派閥から。Happiness Is a Warm GunやI'm So Tiredなど不思議な魅力を持つ曲が多数あり迷いに迷いましたが、Yer Bluesをおすすめします。
このYer Bluesも実に不思議な魅力があります。ジョンの声がまたGOOD!当時イギリス音楽界のブームがブルースに寄りつつあり、それに乗っかるロックバンドが多くいたことを皮肉っているようです。さすが永遠の反逆児です。
ポールマッカートニー(Paul McCartney)派へのおすすめ曲は、I Willもいいけど、なんといってもBack in the U.S.S.R.です。アルバムのオープニングを飾る曲。パロディ精神あふれた名曲です。疾走感がたまりませんね。I Willもおすすめだよ。
ジョージハリスン(George Harrison)派は、While My Guitar Gently Weepsです。言わずと知れた名曲。この曲のギターはジョージの親友エリッククラプトンです。ホワイトアルバム50周年エディションではEsher Demoが聞けます。一聴の価値あり。カッコイイ!
リンゴスター(Ringo Starr)派はDon't Pass Me Byです。リンゴ初めてのオリジナル曲です。これがあったから後の『アビーロード』のOctopus's Gardenがあったのです。
ビートルズのホワイトアルバムはベスト盤以上の作品!
ホワイトアルバムについてまとめると…
- ビートルズのベスト盤じゃないよ
- 白盤なんて呼んでいる人いないよ
- 世界で4番目に売れたアルバムだよ
- 良い曲がいっぱい入っているよ
- 聞かなきゃ損だよ
とうことになります。特に良い曲の部分はここに紹介した以外もたくさん収録されています。Ob-La-Di, Ob-La-Daのような子供向けの曲からハードなHelter Skelterまで。何でもありのアルバムです。ご一聴して損はないアルバムです。
全オリジナルアルバムの聞きどころを紹介。詳しいアルバムガイドです。購入に迷っている方は読んでください。 クリックして詳しく読む
もう少しビートルズを詳しく知りたい方は、歴史を押さえておきましょう。10分で分かるバージョンを用意しております。そして、忘れちゃいけない名曲ぞろいのシングルの歴史もあります。
手っ取り早くビートルズの最高傑作を知りたい方は、ロックの専門誌「ローリングストーン」誌が選出したオールタイムベストアルバムの記事を読んでください。ロックを含むポピュラー音楽史の中で評価の高いアルバムをランキング形式で紹介しています。
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