ビートルズが壊した古い価値観(階級、世代、人種、東西の壁)

ビートルズの歴史

四六時中、ビートルズに夢中です。革新的なアイデアで音楽を創造してきたビートルズ。創造する一方で、多くのモノも破壊してきました。今回はビートルズが壊してしまったモノのお話です。壊したモノは、物理的な何かではなく価値観です。4つほど紹介いたします。噂…?都市伝説…?真偽のほどがわかりませんが、ビートルズを堪能したい方は、参考にしてください。

YouTubeもやっておりますので、こちらもぜひ見てください!


壊したもの一覧

・階級社会
・人種意識
・東西の壁
・世代間のギャップ
ちょっと言い過ぎじゃないのか?というのも含まれていそうですが、優しい気持ちで見ていってください。他にもこんなものも壊しているよ、というのがあれば、ぜひ教えてください。真偽は、もちろん、問いません。

階級の壁を乗り越えたビートルズ

イギリスの階級は職業によるもので、いわゆる貴族が上流階級、医者や弁護士のホワイトカラー専門職が中流階級、賃金労働者が労働者階級だとされています。ビートルズのメンバーの家庭の職業の様子を覗き見すると…

・ジョンレノンの父親:商船の乗組員
・ポールマッカートニーの父親:セールスマン及び工場勤務
・ジョージハリスンの父親:バスの運転手
・リンゴスターの父親:不明

ジョンレノンがWorking Class Heroと歌った通り、ビートルズのメンバーは全員、労働者階級の出身のようです。当時、階級の壁は厳然たるものとして存在していました。ビートルズなんて「労働者階級の若者」として無視されて当然の存在。ただ、ビートルズは無視できないほどに巨大化していきまます。

そのビートルズの社会的な影響力を決定づけたのが、イギリス王室主催のロイヤル・バラエティ・ショウへの招待とM.B.Eの叙勲です。王室や政府がビートルズを認めてしまいました。しかもロイヤル・バラエティ・ショウで、ジョンレノンは皇室を茶化すジョークまで飛ばしています。

「安い席の人は拍手をしてください。それ以外の人は宝石をジャラジャラ鳴らして下さい」

勲章授与に関しても、誇り高き歴代の叙勲者の中には「わけのわからん音楽グループと一緒にされてはかなわない」として、勲章を返上する者が続出。その数は863人にものぼったそうです。これに対するジョンレノンのアンサーがこれです。

「彼らは戦争で人を殺して勲章をもらったんだろ。俺たちは人を楽しませて勲章をもらえることになったんだから、俺たちのほうがもらう資格はある。」

痛快なる回答です。そんなビートルズの言動に影響され、社会は大きく動いていきます。もう労働者階級の若者が…、なんて言っている時代ではなくなっていました。ビートルズと時を同じくして成功した労働者階級出身のモデル、ツイッギーはインタビューにこう答えています。

「ビートルズが階級の壁を壊した。育った環境なんて関係ない」

人種隔離をするならコンサートはしない

ビートルズが愛したロックンロールは、リズム&ブルースが起源です。この音楽は当時、黒人の音楽そのもの。現代の感覚ではいまいちピンときませんが、人種を感じさせる音楽だったようです。だからこの時代、ロックンロールを演奏して歌う白人なんていなかった。エルヴィス・プレスリーの「衝撃」はここにあったようです。

そんな音楽に若き日の4人は熱狂していました。そもそも人種に対する特別な意識なんてなかったのかもしれません。1964年のアメリカ上陸後、「人種差別」の問題を身近に感じて、即座にNOを表明したのだと思います。象徴的なのが、フロリダ州のジャクソンビルでのコンサートです。

フロリダ州のジャクソンビルは、当時人種差別が強く残っていた地域です。コンサート会場は、白人と有色人種とで座席が分けられる徹底っぷり。そこにビートルズは異を唱えます。

「人種を隔離するならコンサートはしない」

差別が当たり前であった時代に衝撃の要求です。結果、会場側は隔離座席をなくすほかなく、白人と黒人含む有色人種が一緒にビートルズのコンサートを楽しんだそうです。ビートルズの人種差別に対する抗議は徹底しています。1966年には、南アフリカからのコンサートの依頼を「人種差別のある国だから」と断っています。

視点を変えてみましょう。人種意識の強かった当時。白人が黒人の音楽を聞かなかったのであれば、黒人も白人の音楽を聞かなかったのでは?つまり黒人は白人であるビートルズの音楽を楽しめていたのでしょうか。

答えは、YESです。

ビートルズに影響を受けた黒人ミュージシャンは枚挙にいとまがなく、もちろんミュージシャン以外もビートルズに熱狂していました。NHKの「映像の世紀 バタフライエフェクト」の言葉を借りるなら、「ビートルズの輝きの前では、人種も階級も古ぼけたガラクタだった。」

東西冷戦の壁をするすると登る

階級、人種ときて次は東西冷戦です。実にスゴイ時代です。東西冷戦とは、アメリカを中心とする西側諸国とソビエト連邦率いる東側諸国との政治的・軍事的な対立のこと。資本主義 VS 社会主義のイデオロギーの対立です。ビートルズは西側と東側の間にあった「鉄のカーテン」をも、ふわふわと揺るがしています。

1960年代当時、ビートルズの音楽を東側諸国は「敵性音楽」としていました。理由は、西側諸国の文化の象徴的存在であったこと、個人主義を肯定し反体制的なメッセージをもっていたこと、情報統制の観点から。要はビートルズからほとばしる「自由」を東側は恐れていたわけです。当然、ビートルズの音楽は放送禁止。これが1980年代の終わりまで続いたそうです。たまったもんじゃありませんね。

ただ、「敵性音楽」だと思っていたのは体制側だけ。東側諸国の若者はそうではなかった。ありとあらゆる手段を用いてビートルズは聞かれていました。レントゲン写真に溝を掘った、いわゆる肋骨レコードも大活躍したようです。ビートルズの「自由」に東側の人々も魅せられていました。

その思いがグッと燃え上がったのが、1968年のプラハの春。この民主化運動の精神的な支えとなった曲がHey Jude です。チェコ語でカバーされたこの曲が盛んに歌われていたそうです。この運動はソ連率いるワルシャワ条約機構軍によって制圧されてしまいますが、以降ビートルズは民主化の象徴として扱われるようになります。ビートルズの前では、東西の壁もそうたいして高くないのです。

若者世代も大人世代もみんなビートルズが好き

ビートルズが壊してきた価値観を語ってきました。最後にもうひとつ壊したものを紹介します。それは世代間のギャップ。ロックンロールやロックは若者が聞く音楽というイメージを壊滅に追い込んだのが『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』というアルバムです。1967年リリースのこのアルバムは、それまでビートルズを評価していなかった世代をも振り向かせました。この時点で世代間のギャップは崩壊しているとも言えるのですが、もっと分かりやすいものがあります。

それは2023年の今でもビートルズが聞かれていること。

60年以上前のバンドの音楽が今でも現役です。古めかしさなんて一切ない。だから私なんて四六時中、ビートルズに夢中です。以上、「ビートルズが壊してしまったもの」でした。おしまい。

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もう少しビートルズを詳しく知りたい方は、歴史を押さえておきましょう。10分で分かるバージョンを用意しております。そして、忘れちゃいけない名曲ぞろいのシングルの歴史もあります。

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