ジョージハリスンのすごさがわかるビートルズの4曲を紹介

ジョージハリソン

ポピュラー音楽史上、最も成功したミュージシャンはレノンマッカートニーですね。もう、声にするだけでご利益がありそうです。そんな偉大なるジョンレノンとポールマッカートニーの影に隠れていた男、ジョージハリスンのすごさを語りたいと思います。

なんとなく地味?

そう思うわせてしまうけど、やっぱりジョージもすごいんです。ジョンレノンとはちょっと違った皮肉屋であり、ポールマッカートニーとは別のセンスを持ち合わせ、リンゴスターとは仲良しのジョージハリスンです。

ということで、ここではジョージハリスンのすごさがわかるビートルズの曲を厳選して4曲おとどけいたします。ジョージはですねー、私が思うにビートルズ随一の反骨精神を持ち合わせ、ビートルズ随一の探求心で音楽の可能性を探り、ビートルズ随一の交友関係をもつ、グレートな存在です。

それではまずジョージの反骨精神を垣間見れるこの曲からです。

Taxmanにビートルズ随一の反骨精神を見た!

まず1曲目に紹介するのは名曲Taxmanです。1966年リリースのウルトラ級の名作『Revolver』のオープニングを飾る曲ですね。作者はもちろんジョージハリスンです。

この曲、ビートルズには珍しく政府批判をしています。振り返ってビートルズの楽曲を眺めてみると、表立って政府批判をする曲や反体制を支持する曲ってないんですよね。ジョンレノンのRevolutionがチラリと頭に浮かびましたが、あの曲はプロテストソングというよりも、反体制派をきどって浮かれている若者を皮肉っている曲といったほうがしっくりきます。

ビートルズにはビートルズ流の反抗の仕方があって、実はそこが他のミュージシャンや活動家とはひと味違うところだと私は思っておりまして…、どっちがすごいとは言えませんが、でも戦後、ビートルズ以上に影響力をもった存在はいないので…、と話がそれました。ジョージです。

なんだかんだ、このTaxmanがビートルズ唯一の反体制ソングなんじゃないかと思っています。もしかするとPiggiesもそうかもしれませんが、この曲もジョージ作ですね。

Taxman、反体制なんだけどそんなにシリアスじゃない感じがするのは、歌詞の内容でしょうか。いろんな皮肉を交えて「税金が高けぇぞ、バカヤロー」と言っている曲なんです。反戦だとか、政権を打倒するだとかに、話をもっていかないのが何ともジョージっぽいと思いませんか。

お座りになりますか?椅子に税金です。寒きなってきましたね、暖房に税金です。散歩ですか?足に税金です。
死にゆく方々にアドバイスがあります。目の上に乗せられたコインも課税対象です。

歌詞も皮肉たっぷり。ジョンレノンとはちょっと違う種類の皮肉で、笑えますよね。なお、この曲のナイスなギターはポールが弾いているそうです。そこに不満は?と思うのですが、ジョージは「インドっぽくてナイスだぜ」的な発言をしています。次はインド方面の曲です。

The Inner Lightに東洋音楽への探求心を見た!

ジョージハリスンを語る際に、インドを避けることはできないでしょう。ジョージハリスンは西洋音楽と東洋音楽との懸け橋となった存在でもあります。

主演映画『HELP!』の撮影時に出会ったシタールをきっかけに、ジョージはどんどんインド方面にガラムマサラな感じになっていって、ビートルズの中期になると、ターメリックがかおるラーガな感じの曲を作ります。賛否はあると思いますが、私はだんぜんそんなインドなジョージも好きです。

なかでもThe Inner Lightには度肝を抜きました。1968年にシングルLady MadonnaのB面としてリリースされたこの曲は、しっかりインドを漂わせつつも、しっかりと名曲なのです。あのビートルズの楽曲に手厳しいジョンも絶賛したようです。そして普段あんまりジョージをほめようとしないあのポール様もこの曲については称賛を送っています。

メロディが美しい…

ポールはこう称えています。私もそう思います。素晴らしく美しいメロディです。そして歌詞も深い。老荘思想だそうです。ちなみにこの曲は、ビートルズの公式のシングル盤に収録された初めてのジョージの曲です。ということで2曲目はThe Inner Lightでした。次はジョージの交友関係について。

While My Guitar Gently Weepsに交友関係の広さを見た!

3曲目は、超大作1968年リリースのアルバム『The Beatles』に収録されているジョージの作品、While My Guitar Gently Weepsです。この曲に、あのエリック・クラプトンがギターで参加しているのは今となっては有名ですね。

後期のこのころになると、バンド内の雰囲気が徐々に悪くなっていて、なんとかしなきゃいけないということで白羽の矢がたったのがジョージの友人であるエリッククラプトンでした。クラプトンはジョージに誘われた時に、躊躇したそうです。そのあたりを、ジョージのドキュメンタリー『LIVING IN THE MATERIAL WORLD』で、クラプトン自身が語っているので、興味のあることはぜひ!

そりゃまあ、そうですよね。普通、躊躇しますよね。だってあのビートルズの作品ですよ。恐れ多いという理由から、クラプトンは一度は断ったそうです。でも、ジョージが「俺の作品だから大丈夫」的なことを言って参加してもらったのだとか。

「ジョンがハモってる!ポールがハモってる!」

ビートルズのレコーディングに参加したクラプトンは、このように興奮したそうです(本人談)。本当に仲良かったんでしょうねー。クラプトンの甘党っぷりを題材にしたSavoy Truffleなんて曲もジョージは作っています。

クラプトン以外にもジョージは交友関係が広く、有名どころではボブディランとも親交があったようですね。1988年にはディランとTraveling Wilburysなる覆面バンドを結成したりもしています。ちょっと話がそれましたが、3曲目はWhile My Guitar Gently Weepsでした。最後の4曲目は、作曲能力もすごいぜジョージハリスン!です。

グレートな作曲能力の片鱗をYou Know What to Doに見た!

最後は、作曲者としてもすごいぜジョージハリスンです。音楽の専門的なことはわかりませんが、ジョージも、当たり前だけど、いい曲つくっているんですよ。有名どころではSomethingやHere Comes The Sunでしょうか。While My Guitar Gently Weepsもそうですね。

これらの3曲がすべて後期の作品であるためか、ジョージは遅咲きなんてよく言われます。でも、これらの曲をつくったときのジョージの年齢は26歳くらいです。これを遅咲きというかどうかはさて置いておいて、ジョージって実は、初期や中期にも良い曲を作っているんですよ。

インドにどっぷりの中期の作品については別の機会に語るとして、ここでは初期の作品に注目したいと思います。「え?初期のころって、ジョージ曲つくってた?」「はい、作っています。」アルバム『HELP!』までを初期作品とするなら、このころまでにジョージが作った作品はこれだけあります。

  • Don’t Bother Me(『With The Beatles』)
  • I Need You(『HELP!』)
  • You Like Me Too Much(『HELP!』)

グレートなビートルズの代表曲ではないのですが、渋めのなかなかいい曲です。特に『HELP!』からの2曲はおすすめです。でも、ここで私がもっとも推したいのは、You Know What to Doです。

この曲、Don’t Bother Meに続くジョージの作品第二弾だったのですが、なぜかお蔵入り。オリジナルアルバムには収録されていません。良い曲なんですけどねー。『The Beatles Anthology 1』に収録されてようやく陽の目を見た曲です。

1作目のDon’t Bother Meよりも聞きやすく、お蔵入りが不思議なくらいな作品です。私的にはこの曲にジョージの才能が見え隠れしているような気がするのですが、いかがでしょうか?私はこの曲が好きです。ということで最後の4曲目はYou Know What to Doでした。

ジョージハリスンのユーモアがすごい!

ジョージのすごいところをビートルズの曲にからめて紹介してきました。ここで紹介した曲はいつ聞いてもいい曲ですね。レノンマッカートニーソングとは一味も二味も違った良さがあります。やっぱりジョージハリスンもすごいのです!

何といえばいいんでしょうね、あのそこはかとなく漂うあるユーモアのセンス…。映画『A Hard Day’s Night』ってジョージの後頭部のどアップで終わるのって知っていました?なんか、面白いですよね。あれはジョンでもポールでも、そしてリンゴでもなく、ジョージだから成立するエンディングなんですよね。なぜかわからないのですがクスっときます。

そんなジョージハリスが私は好きです。以上、ジョージハリスンのすごさがわかるビートルズの4曲を紹介でした。おしまい。

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