平日も週末も関係ない!毎日ビートルズです。
ビートルズは1970年に解散したバンドです。いまだ根強い人気を誇る謎のバンドです。その人気の謎を探るのが本ブログのテーマです。第二次世界大戦後、世界中の(少なくとも先進西洋国の)人々があれほどまでに精神をぶっとばして熱狂した現象は、ビートルズ現象以外にはありません。
世界の人々は人種や宗教、言語を超えて、同じものに熱狂することができるのです。
だとすると、あのビートルズ現象の謎をとくことで、人類がひとつになれるヒントがみつかるかもしれません。壮大な感じになりましたが、本ブログではいろんな角度からビートルズを眺め、そのヒントを捜していきます。
今回は、ビートルズがリリースしたシングル盤を紹介することでそのヒントを探ります。そして大きなお世話かもしれませんが、この時期のビートルズのシングルをランキングして、ベストシングル盤を決めてしまおうという試みです。
1962年から1970年の活動期間中にビートルズがリリースしたシングルは22枚です。一気に紹介するとアラビアンナイトクラスの長編になるので、ここでは戦後の音楽の歴史に燦然と輝くロックの金字塔『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』をリリースした1967年にリリースした3枚のシングルに焦点を当てて紹介いたします。
イギリス国内でのリリースされたシングル盤に限定するよ
ビートルズ流のサイケデリックムーブメントの幕開け ロックが芸術に昇華した瞬間
Strawberry Fields Forever(ストロベリーフィールズフォーエバー)/Penny Lane(ペニーレイン)
ビートルズ14枚目のシングルがStrawberry Fields Forever/Penny Laneです。前者がジョンレノン作の曲で、後者がポールマッカートニー作のものです。アルバム『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』の制作時に作られたもので、両曲ともにビートルズの代表曲といっても過言ではないほどのクオリティです。両A面シングルとしてリリースされています。
- ビートルズ史上最強のシングルと言われているが…
- イギリスのヒットチャートでは最高位2位どまり
- アメリカではPenny LaneがA面扱いで1位を獲得
イギリスで1位獲得ならなかったのは、両A面なので売り上げ枚数が2曲に分けられたためです。理由はともかく、イギリスでの12作連続1位記録を止めてしまった作品です。後世の評価を知っている我々からすると”?”を連発させてしまう出来事ですが、ビートルズのメンバーはそれほど気にしてなかったようです。むしろ「ほっとした」みたいな発言をアンソロジーでしています。
このシングルは不名誉な記録よりも、ビートルズ史において重要なことがあります。それは、Strawberry Fields Forever/Penny Laneの両曲がともに作曲者の幼少期や少年期について歌っていることです。ストロベリーフィールズはジョンの家の近くにあった孤児院ですし、Penny Laneの曲中にでてくる床屋や銀行などはリバプールに実在しており、観光の名所にもなっています。
内省的な歌詞のジョンのStrawberry Fields Foreverに対して、さわやかなのイメージが先行するポールのPenny Lane…といった感じで二人の性格を比較する際によく引き合いに出される曲です。両曲ともにサウンドは凝っていて、特にStrawberry Fields Foreverはサイケデリック色が強く、中期ビートルズっぽい音になっています。
そういえば昔、ストロベリーフィールズの赤いゲートが盗まれたというニュースがありました。あんな大きなものをどうやって?と思いますが、プロの仕業ですね。ちなみに現在の赤いゲートはレプリカで、本物はちゃんと保管されているそうです。
All You Need Is Love(愛こそはすべて)/Baby, You're a Rich Man(ベイビーユーアーリッチマン)
ビートルズ15枚目のシングルはAll You Need Is Love/Baby, You're a Rich Manです。通信衛星を使った世界同時放送『OUR WORLD』用にジョンが作った曲で、英米共に1位を獲得しています。
ジョン曰く、「30分で作ったが、歌いこなすのに1週間かかった曲」とのこと。確かに歌うのが難しそうな曲です。歌詞もまた難解です。
当時ヒッピームーブメントのさなかにあって、基本的には”Love”というものを称賛する歌詞なのですが、よく聞いてみると「ん?Loveでいいのか?」みたいな疑問も浮かび上がってきます。当時のあのジョンレノンがヒッピーたちの言う”Love”を素直に称賛するとも思えないので、一考に値する価値のある曲です。
Baby, You’re a Rich Manはジョンとポールの共作だよ。
ジョンとポールが別々に作った歌を合体させて作っているよ。
合体曲は他にもあるよ。
下の記事を参考にしてみて!
Hello, Goodbye(ハローグッドバイ)/I Am the Walrus(アイアムザウォルラス)
ビートルズの16枚目のシングルはHello, Goodbye/I Am the Walrusです。このシングルもA面B面ともに非常に人気の高い曲が収録されています。ポールのHello, Goodbye、ジョンのI Am the Walrusが1枚のシングルレコードに収録されているんですよ!なんと豪華!。もちろん英米ともに1位を獲得しています。
Hello, Goodbyeは、サイケデリックムーブメントのアンチテーゼとでも言いましょうか、非常に単純に聞こえるサウンドになっています。中間部のジョンとジョージのコーラス部分、"ハログッバイハログッバーイ~~"の箇所の音階は”ドレミファソラシド”らしいです。そして歌詞も単純。だいたいハローとグッドバイ、YesとNoで構成されています。
ポールのこの人を食ったようなHello, GoodbyeがA面になったためか、ジョンは「たいした曲じゃない」的な発言をしています。I Am the WalrusがB面になったのが悔しかったのだと思います。それくらいジョンはI Am the Walrusを気に入っていたのだと思います。
ジョンのI Am the Walrusについては以下の記事も参考にしてみてください!
まとめ ジョンとポールの力関係に変化がみえるサージェント時代
アルバム『サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンド』がリリースされた1967年のシングルを3枚紹介してきました。ジョンとポールのA面争いという点では、2対2の引き分けです。
このころのビートルズで注目すべきはポールの存在感です。いたるところにポールマッカートニーといった感じです。ポールの才能とキャリアが重なり合った時期なのかなと思います。徐々にバンド内の主導権がポールに移りつつあるのが分かります。
また1967年はビートルズのマネージャーのブライアンエプスタインが亡くなった年でもあります。エプスタインに代わりポールがバンドの方向性を仕切るようになったことも、ジョンとポールの力関係にに影響したと言われており、ビートルズのほころびはここから始まったとする人もいます。それだけエプスタインの存在は大きかったのだと思います。
でもポールにとって、それは「誰かがやらなきゃいけないこと」だったからポールが担ったわけで、率先してやりたかったのかどうかはわかりません。なんだか、ポールがベースをはじめたエピソードにも重なりますね。もしかしたらポールは損な役回りを買ってでただけなのに、誤解されているのかもしれません。
最後に強引にベストシングルを決めます。Hello, Goodbye/I Am the Walrusを選びたいと思います。Strawberry Fields Forever/Penny Laneと迷いますが、私的にはHello, Goodbye/I Am the Walrusのほうが好みです。とくにI Am the Walrusが好き。
Goo Goo GJoob!!
以下、サージェントペッパーズ時代のシングルおすすめランキングです!
1位 Hello, Goodbye/I Am the Walrus 2位 Strawberry Fields Forever/Penny Lane 3位 All You Need Is Love/Baby, You’re a Rich Man
ぜひ、聞いてみてください!
今回紹介した曲はベストアルバム『The Beatles 1967 - 1970』(青盤)で聞けます!
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