「ビートルズを知りたいな、興味があるな」と、少しでも思ったら、ベストアルバム『THE BEATLES 1』がおすすめです。英米でNo.1となったシングル曲を収録したアルバムです。
長年のファンとしては、「オリジナルアルバムから聞いてほしい」という気持ちはありますが、まずはビートルズを知るという意味では『THE BEATLES 1』が一番です。
また、『THE BEATLES 1』の収録曲は、オリジナルアルバム収録曲とあまりカブっていないので、十分にオリジナルアルバムを楽しめます。
今回は、『THE BEATLES 1』の収録曲とオリジナルアルバム収録曲とのカブリ率を見て、聞いて損なし『THE BEATLES 1』を証明したいと思います。初期、中期、後期の作品に分けて検証します。
ビートルズ初期の作品 『プリーズプリーズミー』から『ヘルプ!』まで
『プリーズプリーズミー(Please Please Me)』カブリ率 1/14
ビートルズのデビューアルバム『プリーズプリーズミー(Please Please Me)』から『THE BEATLES 1』に収録されているのは、デビュー曲のLove Me Doのみです。シングルPlease Please MeはNo.1を獲得していないという理由で収録されていません。全14曲中1曲のみのカブリで、カブリ率は約7%でした。
『ウィズザビートルズ(With The Beatles)』カブリ率 0/14
2ndアルバム『ウィズザビートルズ(With The Beatles)』から『THE BEATLES 1』に収録されているのは、ありません。全14曲中0曲です。カブリ率0%のアルバムです。これはベストに値する曲が入っていないということではありません。All My Lovingなどしっかり名曲は入っていますが、『THE BEATLES 1』への収録は0曲となっています。
『ハードデイズナイト(A Hard Day's Night)』カブリ率 2/13
3rdアルバム『ハードデイズナイト(A Hard Day's Night)』から2曲が収録されています。タイトル曲A Hard Day's NightとCan't Buy Me Loveです。主演映画のサウンドトラックという位置づけのアルバムなので、2曲の収録は仕方がないところだと思います。全13曲中2曲のカブリ、率は約15%です。
『ビートルズフォーセール(Beatles For Sale)』カブリ率 1/14
4thアルバム『ビートルズフォーセール(Beatles For Sale)』からは1曲のみ。Eight Days A Weekが収録されています。この曲はアメリカのみでのシングルカットなので、ビートルズが意図したシングルではなかったのでしょう。それでもアメリカでNo.1を獲得したため収録されています。全14曲中1曲がカブリです。率は約7%となっています。
『ヘルプ!(Help!)』カブリ率 3/14
5thアルバム『ヘルプ!(Help!)』からはHelp!とTicket To Ride、Yesterdayの3曲です。全14曲中3曲、約21.5%のカブリ率となっています。
このアルバムも『ハードデイズナイト(A Hard Day's Night)』同様、主演映画のサントラでしたのでHelp!とTicket To Rideの収録は仕方のないところ。ただ、Yesterdayは映画で使われていないのに『THE BEATLES 1』に収録されています。
Yesterdayもビートルズの意図とは裏腹にアメリカでシングルカットされ、No.1を獲得したため収録されています。確かにベストアルバムにYesterdayが入っていないほうが違和感ありなので、これは仕方ありませんね。
ここまでが初期の作品です。初期全体のカブリ数は、69曲中7曲。カブリ率約10%の結果でした。
ビートルズ中期の作品 『ラバーソウル』から『サージェントペッパーズ』まで
『ラバーソウル(Rubber Soul)』カブリ率 0/14
6thアルバム『ラバーソウル(Rubber Soul)』からの収録曲は0です。『ラバーソウル』は完全に独立したアルバムです。収録されているNorwegian WoodやGirl、In My Lifeといった名曲が、ベスト盤で聞くことができないのは寂しい感じもありますが、仕方ありません。全14曲中0曲、カブリ率はもちろん0%です。
『リボルバー(Revolver)』カブリ率 2/14
7thアルバム『リボルバー(Revolver)』からの収録曲は2曲です。なんとYellow SubmarineとEleanor Rigbyの2曲です。完全に個人的な感想ですが、これは『THE BEATLES 1』に入れなきゃいけなかったのかな?と思っています。Yellow SubmarineはまだしもEleanor Rigbyはオリジナルアルバムだけの収録にしてほしかった。全14曲中2曲、カブリ率約14%です。
『サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド』カブリ率 0/13
8thアルバム『サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド』から『THE BEATLES 1』に収録された曲はありません。全13曲中0曲。カブリ率も0%です。ベストから完全に独立したアルバムです。ビートルズの最高傑作と言われているアルバムから0曲というのがなんともビートルズっぽいですね。
ここまでが中期の作品です。中期全体のカブリ数は、41曲中2曲。カブリ率約5%の結果でした。
ビートルズ後期の作品 『ザビートルズ』から『アビイロード』まで
『ザビートルズ(The Beatles)』通称:ホワイトアルバム カブリ率 0/30
9thアルバム『ザビートルズ(The Beatles)』、通称ホワイトアルバムからは0曲です。このアルバムもベストから完全に独立しています。シングル曲も一切収録されていませんので、60年代当時の人からすると、ホワイトアルバムを購入すると、ビートルズの新曲が30曲も一気にきけるわけです。なんとも贅沢ですね。全30曲中0曲、カブリ率0%です。
『イエローサブマリン(Yellow Submarine)』カブリ率 2/6
いちおう10作品目のアルバムです。扱いに非常にこまるアルバムです。収録曲は全部で13曲ですが、後半の7曲目(レコードだとB面)からはジョージマーティンによるオーケストラが収録されています。ここでは前半の6曲を対象にしています。そうなるとYellow SubmarineとAll You Need is Loveの2曲です。全6曲中2曲のカブリ、33.3%のカブリ率です。
『レットイットビー(Let It Be)』カブリ率 2/12
アルバム『レットイットビー(Let It Be)』から『THE BEATLES 1』に収録された曲は3曲です。Let It BeとGet Back、そしてThe Long and Winding Roadなのですが、Let It Beはバージョンが違います。オリジナルアルバムバージョンのLet It Beは『THE BEATLES 1』には収録されていませんので、ここでは2曲とします。全12曲中2曲、カブリ率は約16.6%です。
『アビイロード(Abbey Road)』カブリ率 2/17
ラストアルバム『アビイロード(Abbey Road)』からは2曲。Come TogetherとSomethingです。全17曲中2曲、カブリ率11.7%です。後半のメドレーからは1曲も収録されていません。まあ、当たり前ですね。
ここまでが後期の作品です。後期全体のカブリ数は、65曲中6曲。カブリ率約9%の結果でした。
オリジナルアルバムとの収録曲のカブリ率は8%
オリジナルアルバム12枚の収録曲を対象に『THE BEATLES 1』とのカブリ率を見てきました。初期から後期までを通して、15曲がカブリのある曲。うち1曲はYellow Submarineは重複しておりますので、全175曲中14曲がカブリ、率は8%ということが分かりました。
カブリ率8%です。『THE BEATLES 1』を購入しても、十分にオリジナルアルバムを楽しめる数字だと思います。『THE BEATLES 1』を聞き、「ビートルズいいなー」と思い、オリジナルアルバムを聞きはじめるのも「あり」です。
もともとシングル集としての扱いが強い、アメリカ版『Magical Mystery Tour』や『Past Masters』を計算に加えるとカブリ率は上がりますが、一度ビートルズファンになってしまえば大丈夫。そのころには、『Magical Mystery Tour』や『Past Masters』でしか聞けない曲を求めているはずです。
ということで、『THE BEATLES 1』は超入門編としてもおすすめですが、オリジナルアルバムを聞く準備体操的にも聞けるとってもお得なアルバムです。
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